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ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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「えがお」溢れる、スタート。

9月23日金曜日、
ほのさん、記念すべき通所デビューの日。

前の晩から明け方にかけて、
ヘルパーTさん(メンズ)が来て下さる日だったのだが、
Tさんからの報告によれば、

眠ったかなと思うと、小さな声で少しお話して、
また少し眠る、という感じで、
なんだか眠りが浅い様子でした、
とのこと。


あした、はじめていくんだから、
こんばんは、Tさんとよふかししないで、
ちゃんとねるのよ

とかあさんにも言われていたし、
なんとか眠ろうとしたけど、
やっぱりちょっと、緊張しちゃったのかな。


朝は、いつもより1時間早く5時半に起きて、
ケアをして、朝のミルク。

「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_11461121.jpg


かあさんも、なんだかソワソワして、
ほのさんの持ち物はほとんど準備していたけど、
最後の点検や、
なまえを書いたり、目印のマトリョーシカのシールを貼ったりしつつ、
まあ、なんと余分な動きの多いこと。。



台風が通り過ぎて、すっかり秋の陽気になって、
ほのさんには少し肌寒いくらい。
お空は少し、曇りがち。

ちょっぴり不安なほのさんの気持ちみたい。


「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_1154056.jpg

一度、見学に行ったかあさんだけど、
やっぱり道は覚えられず、
これからいっしょに通うことになるおともだちのパパ&ママの先導により、
なんだか楽しく出発。
(振り返って変顔するとか、やめなさい)


これからお世話になる「えがお」は、
風致地区に指定された閑静な住宅街にある。

結構な細い坂道の途中、
我が家の大きな車で入って行き、
折り返してなんとかスロープを出して、
やっとほのさんが車から降り、
出迎えてくださったみなさんと、
「えがお」のごたいめーん。


所長さんは、
「やっぱり行けません」って、
朝、電話がかかってくるんじゃないかと思ってたの、
と、ちょっと涙ぐんで、
ほのさんの到着を喜んでくださった。

向かう途中、車の中で、

ほのさんが、ほんとうにくるかどうか、
しんぱいになってるんじゃないかしら

とこちらはこちらで話していたので、
受け入れる側も、通う側も、
何分、初めてのこと、
どちらも不安な気持ちがありつつ、
今日の日を迎えたんだなあ、と。



「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_1719462.jpg


お部屋に入った、ほのさん。

病院とは全然違って、
誰かのおうちに遊びに来たみたいな雰囲気。

知ってる声や、知らない声や、
あちこちから、ほのちゃん、ほのちゃんと言われ、
初めての場所に来て戸惑っているのか、
ほのさんのお顔は、
ちょっとこわばっていたよ。

「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_17221382.jpg

さあ、べっどにうつるよ!

寒がりほのさんのために、
ぽかぽかと陽射しのふりそそぐ窓際に、
ベッドを移動してくださっていて。

「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_17243928.jpg

ほのさん、どう?
おちついた?
おにわ、みえる?
これからここに、かようのよ。
どう?すてきでしょ?


ほのさんは、まだちょっと緊張気味で、
かあさんが話しかけても、
お返事があんまり返ってこず……。


「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_17324646.jpg

痰を出したり、おしっこを出したり、
ほのさんのケアは、少しばかり難しいので、
看護師さんに覚えていただくまで、
しばらくは付き添うことになります。

「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_1735462.jpg

てへっ。
なんか、たのしくなってきた。


だんだんと、どの手が誰で、
ああ、ここに、あたし、かようわけね、
とわかってきたのか、
お顔の緊張がとけてきて、
ケアも終わって、ミルクタイム。

「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_17382185.jpg


とうさんやかあさんは、
ヘルパーさんお手製の美味しいカレーをご馳走になったのです。

みなさんとお話しながら美味しく頂いていると、
ほのさんが

ふーん!

と大きな一声。

はい、はい、と駆け寄る。

吸引してみると、痰が引けた。

ああ、そう、
ほのさん、たんがでたのね。
かあさん!って、よんで、
えらかったね。

と言って、またカレーに戻る。

しばらくすると今度は、

ヒーッ!

と、叫び声に近い声。

走り寄りると、
顔の左半分を真っ赤にして、大汗をかいていた。

あらら、おしっこかうんち、
したくなっちゃたのかな……。

こんな時間に踏ん張るのは珍しいけど、
いつもと違うから、ほのさんもリズムが狂ったかな。

一足先にごちそうさまをしたとうさんに、
ほのさんのお腹を押してみてもらったけど、
おしっこもうんちも、まったく出ず。

きっと、何かがイヤで、
どうにか伝えたいんだ、ほのさん。

それともみんなが一斉に食堂でカレーを食べていたのが、
淋しかったのかしらん。

お庭が見えるようにと、左向きをさせていたけど、
ひょっとしたらそれがイヤだったのかもしれないから、
仰向けにして、様子をみていると、
だんだん赤みも汗も引いてきて。

いつものように自分が呼べば、
すぐに誰かが来てくれるとわかって安心したのか、
その後は、いつものようにご機嫌になって、
お話もいっぱいするようになった。

「えがお」溢れる、スタート。_f0199379_1749328.jpg


午後になると、ほのさんの不安と一緒に、
お空の雲も、どこかに消えてなくなり、
お日様がぽかぽかと、
ほのさんのベッドまで差し込んできた。





ほのさんの一日の流れは、
おうちにいても、ここへ来てもほとんど一緒だけど、
時間の流れは全く違い、
いつもより長く感じるようで、
でも帰る時間になれば、なんだかあっという間だった、という感じもして。

ほのさんも1日で、いろんな気持ちがしただろう。

バギーに乗り込む頃には、
なんだかちょっと淋しくなってしまったみたいで、

また、らいしゅう、よ。

と言うと、

あ、そっか。



帰り際、所長さんが、

「またひとつ新しいことに挑戦できましたね」

と何気なくおっしゃったことばが胸に響いた。

そう、今日はスタートの、日。

これからここで、
おともだちも作って、
いろんな遊びをして、
ほのさんは成長していくんだ。

かあさんも。。


スタートの日は、慌しく、
でも、大きなトラブルもなく、
忘れ物もなく、
たくさんの「えがお」に包まれていた。

そして、

また、らいしゅう……。

何かの魔法のように、
ほのさんと何度も唱えてみた。



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by honohono1017 | 2011-09-26 18:39 | Event
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