ほのさんのバラ色在宅生活 |
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気がつけば、3月も終わりの週に。
ちょっぴり、ご無沙汰しました。 この2週間、心は時が止まったように感じていたり、 それでも、ほのさんの毎日は、 いつも以上に、忙しく。 新しい訪問看護ステーションからの、 訪問看護と、訪問リハビリが開始。 ほのさんは、新しい看護師さんとも、 PTの先生とも、すぐに仲良くなった。 そして、先週金曜日。 3ヵ月近く待って、ようやく訪れた、 療育センターの初診日。 以前から欲しかった、 座位保持椅子を作るための、整形外科受診。 停電やバッテリー、ガソリンの都合で、 行けるかどうか危ぶまれたけど、 とうさんも休みをとっていたから、 ほのさんと3人で、はじめて行く療育センターに向かう道は、 久々に心、躍る時だった。 ほのさんに、可動域の制限はないし、 いつもベッドの上で過ごす時間が長いから、 せっかくおうちも広くなったし、 これからどんどん世界を広げたいお年頃でもあり。 それで、ついに座位保持椅子を作ることにしたのだ。 地図を見ながらたどりついた療育センターは、 とても古い1階建ての建物で、 お庭や駐車場を囲んで、 ぐるっと廊下が繋がっている作りのようだ。 以前、何度かリハビリに通ったことのある療育センターは、 まだできたばかりで新しく、明るく、 エレベーターでの移動で、 それに比べると、そこは少し古めかしく、 外から見ると、暗そうな印象だった。 だが、ロビーを入ると、受付付近にも、 ほのさんよりおにいちゃんやおねえちゃんがたくさんいて、 長い廊下を、先生に追いかけられながら元気に走り回る子もいた。 ほのさんのバギーにストッパーをかけ、 呼ばれるのを待っていると、 呼吸器やら何やらたくさんのものがのっかって、 寝袋に包まれたほのさんが横たわるバギーめがけて、 何度も突進してくる男の子がいた。 ほのさんのその姿が見えているのか、見えていないのか、 きらきらと目を光らせて、 キャッキャと先生の追う手を逃れてはつかまって、 何度もほのさんのところまで来る。 待合室では、「ほのちゃんですか?」と声をかけてくださった、 今年、七五三を迎えるという、Sちゃんという女の子のママとも、 おともだちになった。 見れば、前にSちゃんを抱っこしているママの背中には、 スヤスヤ眠る弟くん。 普段、こどもたちがたくさんいる場所に行くことの少ない我が家。 その療育センターでの光景は、 なんだかとても、あたたかかった。 こどもの無邪気な笑顔。 不思議そうにほのさんをまっすぐ見つめる目。 いっしょうけんめい、真剣にこどもたちの世話をする、 おとうさん、おかあさん、先生たち。 ああ、どんなときも、 「いのちを育む」ということが、 人をつくり、世の中をつくるんだ。 いつも、そう思って、 ほのさんのいのちと真剣に向き合ってきたのに、 そんな大切なことを忘れてしまいそうになったのは、、 たくさんの大切ないのちがいっぺんに奪われた、 今回の地震の被害の大きさでもあるが、 かあさん自身の弱さでもあったのだ。 被災地のたくさんの方々が辛い、辛い思いをしているのに、 我が子のいのちひとつ、を守るために、 停電について、 人工呼吸器や酸素を使う在宅患者に対する対応について、 言わなければならないことがあり、 そうすることに対して何か申し訳なさや罪悪感があったりしたのは、 被災地の方々のことを思えばこその気持ちというよりは、 平和で、何もかも満たされた世の中では、 本当の意味で、「いのちを守る」ということの大変さを、 知らなかったということだろう。 ほのさんのような子ばかりではない。 健康なこどもでも、 このような状況では、安心にミルクを飲むこともできないかもしれない。 母親の心配は、計り知れない。 色んな考えがある。 不謹慎という人もいる。 でも、親が子のいのちを守り、 家族が家族のいのちを守る。 真剣に、いのちと向き合う。 そのひとつひとつが集まって、 また、町ができ、 世の中が、動く。 亡くなった尊いいのちの前に、 かあさんは、これまで以上に、 ほのさんの、いま在るるいのちを、 大切に、育んでいこう。 いのちある者が、 そのいのちに感謝して、 喜びをもって生きること。 我が家はそれを、これからも、 「ほのさんのバラ色在宅生活」と、呼ぶ。
by honohono1017
| 2011-03-28 13:01
| Life
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