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ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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地震発生5日目の、ほのさんの生活。

疲れが出た。

とうさんかあさん、交代で数時間横になった。

朝5時から5時半の間に、今日の計画停電の決定があると聞いたので、
その前からTVをつけて起きていたが、
見事に寝落ち。
結局、予定開始10分前の6時10分にとうさんに起こされる。

しばらくボーっとTVをながめているが、
予定開始時刻を過ぎてもニュースは流れない。
ほのさんのケアを始める。
ほのさんに対しても余裕がなく、
淡々とケアを進める自分。

朝のミルク、いただきますをして、
また計画停電の知らせをどこかで流していないかと、
無言でチャンネルをかえる。

しばらくして7時から3Gの停電開始とテロップが流れるが、
居住市の一部、としか書かれていない。

結局、我が家は停電を免れた。
とうさんは仕事に出かける。



ほのさんのような生活をしている人にとって、
停電そのものに対する備えができているからといって、
それで全てOKというわけではない。

電源の切り替えに伴って、
体温をいつから上げておくかとか、
注入や用手排尿などのケアをいつ、済ませておくかとか、
そっちのほうが、大変なわけだ。

突然の停電なら仕方ない。
一旦、計画停電だと言われてしまったから、
来るものが来ない、とストレスになっているのもわかる。
こんな時だから、仕方ない。
常に、ライフラインが確保されているのだから、
恵まれているのだ。

わかっている。
わかっているのだけど、
こんなとき、自分の心の中を閉じ込めておくことは、
よくないことだと思うので、
あえて書いておく。

時間が経つに連れて、
怖くなった。
ミシミシと大き揺れ、
物が落ちて割れる。
かあさんはただ、ほのさんに覆いかぶさっているさかなく。
とうさんや家族とも連絡が取れない。
電話も通じない。
何かあっても救急車も呼べない。

これまで二度経験した、
ほのさん呼吸不全での緊急事態とは、
全く、違う恐怖。

自分が何をしたらいいのかわからない。
このあとどうしたらいいかわからない。
元気なほのさんを、自分の行動いかんによっては、
怪我させてしまうかもしれない...
落とさなくて済むいのちを、
落としてしまうかもしれない...

そんな恐怖を感じながらも、
それが何日かしないと、自分でも感じられなかった。

災害、ということ。

被災地の方々の心のうちを思うと、
言葉が出ない。

被災者も、支援者も、
いま、日本中が、
大きな痛みとストレスの渦の中にある。

不安や恐怖を抱え込まず、
吐き出そう。
これまで抱えてきた痛みが、
これをきっかけにまた表に出てしまう、
ということにも気をつけたい。



ほのさんのバラ色在宅生活というものは、
いかに恵まれた環境の中で送ることができていたのか、
身に染みる。

いのちについて、
いのちの尊さについて、
本当はまだ、これっぽっちもわかってはいなかった。

たくさんの失われた尊いいのちのご冥福を祈るとともに、
いまあるいのちが、
お互いに大切にしあえますように。


これまでかあさんは、
ほのさんを『介護』しているとは、
一度も思ったことはなかった。

しかし、この先が見えない緊張の連続の中で、
この何日か、
ほのさんに対して、
『介護』や『看護』の側面ばかりが際立つ。
母親らしいことができていない。

ほのさんが、不安を感じ始める前に、
いや、もう少なからず感じていると思うが、
いつものかあさんでいられるように、
今晩は、ヘルパーさんにお任せして、
ゆっくり休息したい。

みなさんのご無事と、
元気なこころを祈って。
by honohono1017 | 2011-03-15 17:19
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