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ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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新生活と、振り返り。

新居にて、やっと「生活」が始まった、
という感じがする。

日中・夜間の、
訪問看護やヘルパーなどのサービスも再開。

とうさんが帰るまで、
ほのさんとかあさんの、ふたりの時間。

大きな変更はないけど、
場所が変わった、
といのは、何よりもの大きな変化だ。

以前の家は、アパートの1階。
陽が差し込む時間も少なく、
寒くて暖房もつけっぱなしだった。

ここは、マンションの7階。
夕方まで、電気いらず。
暖房も一度もつけていないほど、
ぽかぽかと暖かい。

寒がりの、ほのさんとかあさんにとって、
これ以上のことはない。

ほのさんの居場所と、
リビング、ダイニング、キッチンが一体で、
何をしてても、どこにいても、
ほのさんの様子がよくわかる。

大きな窓からは、
綺麗な富士山を臨むことができ、
なんとも清々しい。

同じマンションのお友達や、
心優しい隣人のみなさんにも、恵まれた。

ほのさんも、この家を、
とても気に入ったようで、
色々あったけど、
思い切って、引越しを決断して、
本当に良かったと、心から思う。



さて、
引越し前の、ほのさんの不調について、
少し、振り返って、書いておこうと思う。


11月18日。
明け方、サチュレーション低下で、アラームで呼ばれる。
それ以降、吸引して痰が取れても、
酸素がオフできない。

お昼ごろになると、
酸素を0.5で入れていても、
サチュレーション97~98。

念入りに排痰して吸引し、
痰が取れても、
肺雑音はなかなかとれず、
特に、左肺のエアー音が聞こえずらい。

午後1時。
食後のケアの時間。
再び念入りにスクイージングなどして吸引していると、
酸素1㍑でもサチュレーションが90。

バギングに切り替えるが、
なかなかサチュレーションが上がらないので、
酸素3㍑でしばらく、バギング。

再びスクイージングや体位ドレナージを行って、吸引。
なんども繰り返すうちに、
ズルッと重い痰が、取れた。

すると、サチュレーションが100になったので、
酸素を2㍑におとす。

聴診。

左肺のエアー音が、ほとんど聞こえない。

11月にはいって、こういうエピソードが多かったが、
排痰、吸引で改善してきたが、
今日は、エアー音がほとんど聞こえないし、
左胸はほとんど上がっていないので、
病院に連れて行くしかない。



そんな、状態だった。

11月4日の定期通院のときも、
こんなエピソードが続いていたから、
血ガス検査をしてもらったのだが、
そのときは二酸化炭素はたまっておらず、
炎症反応もなかった。

だが、今回は左肺が上がっていないから、
ひょっとしたら、無気肺?
と思ったが、
案の定、左肺の下の方は白くなっていた。

入院した日は、
念のため点滴のラインを確保し、
血液検査をしたかったのだが、
血管が育っていないので、
なかなかできず、結局、断念。

翌日、そけい部などからもトライしてもらったが、
結局、断念。

採血だけはなんとかして、
二酸化炭素が、120!!
炎症反応はそれほど高くなかったが、
白血球が増えてきていたので、
おそらく、なんらかの感染もアリ。

至急、病院の呼吸器に付け替えて、
呼吸回数、換気量などを調整。

その日のうちに、
120という二酸化炭素も40弱まで飛んだ。

ただ、やっぱりどうしても点滴ラインが確保できず、
痰を出やすくするためにも、
水分補給は肝心、
ということで、
これまで90cc×5回だった注入を、
120×5回に増やしてもらった。

それから、抗生剤も経口で開始。

冷静に、経過をおうと、
こういうことだ。

しかし、きちんと情報を整理するには時間がかかるし、
ほのさんが、いままさに一番「苦しい!」というときには、
あれほど冷静に対応した自分だったのに、
一旦、病院に入ってしまい、自分の手元から離れて、
経過の説明を聞かされると、
一気に、「どういうこと?」と、不安で不安でたまらなくなってしまうのだ。



入院の翌日は、
とうさんに、朝から病院に行ってもらい、
かあさんは、午後からいくことになっていた。

入院させた日は、
とりあえず、酸素2㍑でサチュレーションも安定していたし、
注入もいけていたので、
レントゲンや血液検査の結果を聞くまでは安心できないけど、
これで、ひとまず安心、
という気持ちで、帰宅していた。

ところが。

朝、病院にとうさんがつくと、
ほのさんのベッドはカーテンが引かれて、
おそらく、点滴がとれないので、
いろんな先生がたくさん来ていて、
なんどもトライしたり、
二酸化炭素が120というおそろしい数字だったから、
呼吸器を、ほのさんのものから病院のものにつけかえる作業で、
ごったがえしていたのだろう。

部屋持ち看護師さんからは、
「昨晩は、安定していましたが、
おしっこが少なかった」
という報告を受け、
その後、主治医のA先生からは、

「点滴をなんとか確保したいのだが、
なかなか入らないので、そけい部から太いものを入れたい。
二酸化炭素が120で、呼吸器を付け替えました」

と報告を受けた、とうさん。


おしっこが、出ない。
太いライン……IVH?
二酸化炭素120?!

ほのさんを一目たりとも見ることができず、
そんな情報を聞いたとうさんは、
かなり、悪い状態を想像しただろうと思う。

すぐに電話でそれをきいたかあさんも、
おしっこが出ない?
に、二酸化炭素、120?
IVH?

すぐに顔が青ざめた。

それで、予定を変更して、
すぐに病院に行った。

ほのさんは、まだ、
点滴の針を、あちこちに刺されているようで、
会うことができなかった。

こんなことになっても、
決めてしまった引越しの予定をキャンセルしたり、
変更したりすることもできない。

ほのさんとの生活は、
その後に何か予定が控えている時は特に、
それまでに、ほのさんに何かあったらどうしよう……
という考えが、フツーに、
アタマをよぎる。

そんなことを言うと、
悲しいことのように聞こえるかもしれないけど、
それまでに何かあったらどうしよう、
という不安、というよりは、
予定をたてていても、
それを迎えることができないってことも、
あるんだな、
ってことを、
フツーに考えるのだ。

今回は、特に、
引越し、という大イベント。

そのうえ、かあさんの妄想ではなく、
実際に緊急入院までしてしまったのだから、
この考えは、
どんどん、どんどん、
現実に、大きくなった。


しばらくして、A先生が呼びに来てくださった。

結局、点滴は入らず。
IVHというわけではなく、
注入も普通にいっているし、
おしっこの量もチェックしてみると、
いつもよりは少し少なめ、
という程度で、全く出ていない、ということではなかった。

少し、安心した。




今回の入院で、気になったこと。

無気肺を治し、二酸化炭素を換気するために、
換気量を保つため、
口からのリークをなくそうと、
口を閉じた感じで枕を入れてもらっていたのだが。

リークをなくして換気量を保てるかなあと思いきや、
口から出ない分が、
ぜーんぶ、胃に入ってしまって、
お腹がパンパンに。

胃チューブからシリンジでエアーを抜いたり、
お尻から抜いたりしてもらったけど。

結局、おなかがふくれると、
肺に空気が入りにくくなって、
換気量が下がる、という悪循環。

エアーでお腹が張ったのもあったけど、
水分確保のために、
一気に注入の1回量が30も、毎回増えたこともあって、
さらに、お腹はパンパン。

お腹がパンパンになると、
用手での排尿もしにくくなるし、
いつもならお腹を押して、ガスを出してあげられるけど、
これほどまでに張ってしまうと、
それも、なかなかできなくなってしまった。

最終的には、リークがあってもサチュレーションが下がらない、
ということで、
おうちでいるときのように、
リークでおしゃべり可能な体位に落ち着いた。

お腹パンパンエピソードは、これだけではない。

バギングするときにも、
体位に気をつけないと、
同じように、空気を飲み込んでしまって、
お腹パンパンに……。



今回は、思春期早発が、
腫瘍によるものではないということをたしかめるために、
頭部のMRIを受けたのだが。

検査時間中、30分近く、
A先生が、ずーっとバギングしてくださって、
安心は安心だったのだけど、
ヘッドホンされたり、頭を固定されたりして、
こりゃ、またお腹、はっちまうかな……
とはちらりと思ったものの、
枕を入れてあげることもできず、
案の定、30分のバギングで、
お腹パンパン。

しかも、
MRIの機械の中で、
うんちを踏ん張ってしまい、
ますますお腹を膨らませてしまったとさ……。



これまで、バギングや、体の向き(頭の位置)で、
お腹が張ってしまう、
という事態がなかっただけに、
ちょっとびっくりした。

点滴ができなかった分、
痰をやわらかくするという意味でも、
水分を急激に増やしてしまったことも、
本人にとっては少しかわいそうなことだったな、きっと。

一度は、電解質のバランスも、崩れてしまったし。

無気肺が改善してから、
水分増加分を少し減らしてもらって、
今後、徐々に様子を見ながら調節していくことにした。



しかし、退院4日目の今日も、
以前として、うんちが、水のよう。

入院すると、必ず下痢をするから、
何日かすれば元に戻ると思っていたんだけど、
「お腹を壊している」というより、
なんか、ただ単に、水っぽい、
って感じ。

お腹を壊していれば、
そのほかにも不調なサインが出るはずなんだけど、
別にそういうこともないし。

ただ、やっぱり、
入院前より、
お腹がぽこっとしている。

水分を取るために、
ソリタ水のほかに、
ミルクを白湯で薄めて飲んでいるんだけど、
薄めて飲むことをさせないっていう先生もいるらしいから、
次の通院で、要相談だな。

あっちに良かれと思って動かすと、
こっちに、支障が出る、
という具合。

なかなか、難しいです。


難しいと言えば。

今回も、思ったこと。

救急車を呼ぶ、
タイミング。

もちろん、病院に連れて行かないといけないときはあるんだけど、
「いままさに苦しい」というときに、
ほのさんとふたりっきりのときは、
電話をすることもなかなか難しいし、
痰がらみの症状だと、
2年前の痰詰まりのときも、
結局、救急車の中でも、
おかあさん吸引してください、
といわれて、ずっとみていなければならなかったから、
揺れる車内で、うまく引いてあげられなかった記憶もアリ、
ある程度のサチュレーションを回復させて安定させるのなら、
部屋で自分がやったほうが効果的だったりもする。

ただ、心拍も落ちてしまった場合は、
「心拍」と「サチュレーション」
ふたつを一人で何とかするのは到底無理だから、
なんとしても、119番しなきゃいけないけど。

あと、救急車だと、
すぐに、呼吸器を積んで行けないんだよな……。



新しい家に来たわけだし、
今後の緊急時に備えて、
色々と考えておかなきゃ、いかんです。

何はともあれ、
元気になってくれて、
本当に、ほんとうに、よかった。

二酸化炭素120なんかになっておいて、
けろっと回復し、
入院4日目辺りから、
帰りたい帰りたいオーラ炸裂だったほのさん。

えらいそ。

A先生や看護師さんたちにも、
とってもお世話になりました。

緊急な入院にも、
すばやく対応してくださって、
本当に、助かりました。

そして、
心から応援してくださったみなさん、
あらためて、
本当に、ほんとうに、
ありがとうございました。



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by honohono1017 | 2010-12-01 14:28 | Condition
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