ほのさんのバラ色在宅生活 |
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新居にて、やっと「生活」が始まった、
という感じがする。 日中・夜間の、 訪問看護やヘルパーなどのサービスも再開。 とうさんが帰るまで、 ほのさんとかあさんの、ふたりの時間。 大きな変更はないけど、 場所が変わった、 といのは、何よりもの大きな変化だ。 以前の家は、アパートの1階。 陽が差し込む時間も少なく、 寒くて暖房もつけっぱなしだった。 ここは、マンションの7階。 夕方まで、電気いらず。 暖房も一度もつけていないほど、 ぽかぽかと暖かい。 寒がりの、ほのさんとかあさんにとって、 これ以上のことはない。 ほのさんの居場所と、 リビング、ダイニング、キッチンが一体で、 何をしてても、どこにいても、 ほのさんの様子がよくわかる。 大きな窓からは、 綺麗な富士山を臨むことができ、 なんとも清々しい。 同じマンションのお友達や、 心優しい隣人のみなさんにも、恵まれた。 ほのさんも、この家を、 とても気に入ったようで、 色々あったけど、 思い切って、引越しを決断して、 本当に良かったと、心から思う。 さて、 引越し前の、ほのさんの不調について、 少し、振り返って、書いておこうと思う。 11月18日。 明け方、サチュレーション低下で、アラームで呼ばれる。 それ以降、吸引して痰が取れても、 酸素がオフできない。 お昼ごろになると、 酸素を0.5で入れていても、 サチュレーション97~98。 念入りに排痰して吸引し、 痰が取れても、 肺雑音はなかなかとれず、 特に、左肺のエアー音が聞こえずらい。 午後1時。 食後のケアの時間。 再び念入りにスクイージングなどして吸引していると、 酸素1㍑でもサチュレーションが90。 バギングに切り替えるが、 なかなかサチュレーションが上がらないので、 酸素3㍑でしばらく、バギング。 再びスクイージングや体位ドレナージを行って、吸引。 なんども繰り返すうちに、 ズルッと重い痰が、取れた。 すると、サチュレーションが100になったので、 酸素を2㍑におとす。 聴診。 左肺のエアー音が、ほとんど聞こえない。 11月にはいって、こういうエピソードが多かったが、 排痰、吸引で改善してきたが、 今日は、エアー音がほとんど聞こえないし、 左胸はほとんど上がっていないので、 病院に連れて行くしかない。 そんな、状態だった。 11月4日の定期通院のときも、 こんなエピソードが続いていたから、 血ガス検査をしてもらったのだが、 そのときは二酸化炭素はたまっておらず、 炎症反応もなかった。 だが、今回は左肺が上がっていないから、 ひょっとしたら、無気肺? と思ったが、 案の定、左肺の下の方は白くなっていた。 入院した日は、 念のため点滴のラインを確保し、 血液検査をしたかったのだが、 血管が育っていないので、 なかなかできず、結局、断念。 翌日、そけい部などからもトライしてもらったが、 結局、断念。 採血だけはなんとかして、 二酸化炭素が、120!! 炎症反応はそれほど高くなかったが、 白血球が増えてきていたので、 おそらく、なんらかの感染もアリ。 至急、病院の呼吸器に付け替えて、 呼吸回数、換気量などを調整。 その日のうちに、 120という二酸化炭素も40弱まで飛んだ。 ただ、やっぱりどうしても点滴ラインが確保できず、 痰を出やすくするためにも、 水分補給は肝心、 ということで、 これまで90cc×5回だった注入を、 120×5回に増やしてもらった。 それから、抗生剤も経口で開始。 冷静に、経過をおうと、 こういうことだ。 しかし、きちんと情報を整理するには時間がかかるし、 ほのさんが、いままさに一番「苦しい!」というときには、 あれほど冷静に対応した自分だったのに、 一旦、病院に入ってしまい、自分の手元から離れて、 経過の説明を聞かされると、 一気に、「どういうこと?」と、不安で不安でたまらなくなってしまうのだ。 入院の翌日は、 とうさんに、朝から病院に行ってもらい、 かあさんは、午後からいくことになっていた。 入院させた日は、 とりあえず、酸素2㍑でサチュレーションも安定していたし、 注入もいけていたので、 レントゲンや血液検査の結果を聞くまでは安心できないけど、 これで、ひとまず安心、 という気持ちで、帰宅していた。 ところが。 朝、病院にとうさんがつくと、 ほのさんのベッドはカーテンが引かれて、 おそらく、点滴がとれないので、 いろんな先生がたくさん来ていて、 なんどもトライしたり、 二酸化炭素が120というおそろしい数字だったから、 呼吸器を、ほのさんのものから病院のものにつけかえる作業で、 ごったがえしていたのだろう。 部屋持ち看護師さんからは、 「昨晩は、安定していましたが、 おしっこが少なかった」 という報告を受け、 その後、主治医のA先生からは、 「点滴をなんとか確保したいのだが、 なかなか入らないので、そけい部から太いものを入れたい。 二酸化炭素が120で、呼吸器を付け替えました」 と報告を受けた、とうさん。 おしっこが、出ない。 太いライン……IVH? 二酸化炭素120?! ほのさんを一目たりとも見ることができず、 そんな情報を聞いたとうさんは、 かなり、悪い状態を想像しただろうと思う。 すぐに電話でそれをきいたかあさんも、 おしっこが出ない? に、二酸化炭素、120? IVH? すぐに顔が青ざめた。 それで、予定を変更して、 すぐに病院に行った。 ほのさんは、まだ、 点滴の針を、あちこちに刺されているようで、 会うことができなかった。 こんなことになっても、 決めてしまった引越しの予定をキャンセルしたり、 変更したりすることもできない。 ほのさんとの生活は、 その後に何か予定が控えている時は特に、 それまでに、ほのさんに何かあったらどうしよう…… という考えが、フツーに、 アタマをよぎる。 そんなことを言うと、 悲しいことのように聞こえるかもしれないけど、 それまでに何かあったらどうしよう、 という不安、というよりは、 予定をたてていても、 それを迎えることができないってことも、 あるんだな、 ってことを、 フツーに考えるのだ。 今回は、特に、 引越し、という大イベント。 そのうえ、かあさんの妄想ではなく、 実際に緊急入院までしてしまったのだから、 この考えは、 どんどん、どんどん、 現実に、大きくなった。 しばらくして、A先生が呼びに来てくださった。 結局、点滴は入らず。 IVHというわけではなく、 注入も普通にいっているし、 おしっこの量もチェックしてみると、 いつもよりは少し少なめ、 という程度で、全く出ていない、ということではなかった。 少し、安心した。 今回の入院で、気になったこと。 無気肺を治し、二酸化炭素を換気するために、 換気量を保つため、 口からのリークをなくそうと、 口を閉じた感じで枕を入れてもらっていたのだが。 リークをなくして換気量を保てるかなあと思いきや、 口から出ない分が、 ぜーんぶ、胃に入ってしまって、 お腹がパンパンに。 胃チューブからシリンジでエアーを抜いたり、 お尻から抜いたりしてもらったけど。 結局、おなかがふくれると、 肺に空気が入りにくくなって、 換気量が下がる、という悪循環。 エアーでお腹が張ったのもあったけど、 水分確保のために、 一気に注入の1回量が30も、毎回増えたこともあって、 さらに、お腹はパンパン。 お腹がパンパンになると、 用手での排尿もしにくくなるし、 いつもならお腹を押して、ガスを出してあげられるけど、 これほどまでに張ってしまうと、 それも、なかなかできなくなってしまった。 最終的には、リークがあってもサチュレーションが下がらない、 ということで、 おうちでいるときのように、 リークでおしゃべり可能な体位に落ち着いた。 お腹パンパンエピソードは、これだけではない。 バギングするときにも、 体位に気をつけないと、 同じように、空気を飲み込んでしまって、 お腹パンパンに……。 今回は、思春期早発が、 腫瘍によるものではないということをたしかめるために、 頭部のMRIを受けたのだが。 検査時間中、30分近く、 A先生が、ずーっとバギングしてくださって、 安心は安心だったのだけど、 ヘッドホンされたり、頭を固定されたりして、 こりゃ、またお腹、はっちまうかな…… とはちらりと思ったものの、 枕を入れてあげることもできず、 案の定、30分のバギングで、 お腹パンパン。 しかも、 MRIの機械の中で、 うんちを踏ん張ってしまい、 ますますお腹を膨らませてしまったとさ……。 これまで、バギングや、体の向き(頭の位置)で、 お腹が張ってしまう、 という事態がなかっただけに、 ちょっとびっくりした。 点滴ができなかった分、 痰をやわらかくするという意味でも、 水分を急激に増やしてしまったことも、 本人にとっては少しかわいそうなことだったな、きっと。 一度は、電解質のバランスも、崩れてしまったし。 無気肺が改善してから、 水分増加分を少し減らしてもらって、 今後、徐々に様子を見ながら調節していくことにした。 しかし、退院4日目の今日も、 以前として、うんちが、水のよう。 入院すると、必ず下痢をするから、 何日かすれば元に戻ると思っていたんだけど、 「お腹を壊している」というより、 なんか、ただ単に、水っぽい、 って感じ。 お腹を壊していれば、 そのほかにも不調なサインが出るはずなんだけど、 別にそういうこともないし。 ただ、やっぱり、 入院前より、 お腹がぽこっとしている。 水分を取るために、 ソリタ水のほかに、 ミルクを白湯で薄めて飲んでいるんだけど、 薄めて飲むことをさせないっていう先生もいるらしいから、 次の通院で、要相談だな。 あっちに良かれと思って動かすと、 こっちに、支障が出る、 という具合。 なかなか、難しいです。 難しいと言えば。 今回も、思ったこと。 救急車を呼ぶ、 タイミング。 もちろん、病院に連れて行かないといけないときはあるんだけど、 「いままさに苦しい」というときに、 ほのさんとふたりっきりのときは、 電話をすることもなかなか難しいし、 痰がらみの症状だと、 2年前の痰詰まりのときも、 結局、救急車の中でも、 おかあさん吸引してください、 といわれて、ずっとみていなければならなかったから、 揺れる車内で、うまく引いてあげられなかった記憶もアリ、 ある程度のサチュレーションを回復させて安定させるのなら、 部屋で自分がやったほうが効果的だったりもする。 ただ、心拍も落ちてしまった場合は、 「心拍」と「サチュレーション」 ふたつを一人で何とかするのは到底無理だから、 なんとしても、119番しなきゃいけないけど。 あと、救急車だと、 すぐに、呼吸器を積んで行けないんだよな……。 新しい家に来たわけだし、 今後の緊急時に備えて、 色々と考えておかなきゃ、いかんです。 何はともあれ、 元気になってくれて、 本当に、ほんとうに、よかった。 二酸化炭素120なんかになっておいて、 けろっと回復し、 入院4日目辺りから、 帰りたい帰りたいオーラ炸裂だったほのさん。 えらいそ。 A先生や看護師さんたちにも、 とってもお世話になりました。 緊急な入院にも、 すばやく対応してくださって、 本当に、助かりました。 そして、 心から応援してくださったみなさん、 あらためて、 本当に、ほんとうに、 ありがとうございました。 読んでくれてありがとう。 ポチッとな↓ も、お願い! にほんブログ村 にほんブログ村 このブログ「ほのさんのバラ色在宅生活」が 本になりました♪ 「ほのさんのいのちを知って」 絶賛発売中☆ 紀伊国屋書店 TSUTAYA ONLINE eb!STORE アマゾンでも入荷したみたい。送料無料ですので、ぜひ。 ↓ ↓ ↓ ↓ アマゾンで「ほの本」購入 h
by honohono1017
| 2010-12-01 14:28
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