ハッピーロード。

姫が復活してくれたので、
今まで荷造りをし、
今から病院へ向かう。

夕焼け、
色付いたケヤキ並木。

バスはすぐ来たから、
一刻も早くほのさんのとこに行きたい気持ちもあったけど、
この街に、
この生活に、
きちんとサヨウナラしたくて、
ほのさんが生まれた頃、毎日病院まで歩いて通った道を、
歩いて行くことにした。

この街は、
独身じだいを含めると、
10年足らず暮らしたことになる。

この10年、色んなことがあった。

この一週間も、色んなことがあった。

でも、思い出すことは、
幸せなことばかり。

辛かったことも、
涙したことも、
みんな、幸せなこと、になっている。

自分の歴史、
夫婦の歴史、
家族の歴史、
親子の歴史、
一歩一歩踏みしめながら、
噛みしめる。

明日から、
新しい生活が始まる。

生きていることに、
感謝。