ほのさんのバラ色在宅生活 |
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昨日の、かあさんが壊れつつも、
無事終わった、通院……。 昨日の通院は、 我が家にとって、 春のお別れとなったのです。 ほのさんがNICUから小児科に移動した、 2008年4月17日、ちょうどほのさん6ヶ月のお誕生日の日から、 主治医としてお世話になったT先生が、 今月いっぱいで、退職されるのです。 (ほの本を読んでくださったみなさん、 そうです、そうです。119ページの注の、 あtの、T先生です……) 前回、3月5日に通院に行ったとき、 冬の間は3週間に1回の通院だったのだが、 調子がよさそうなので、 次回からは1ヶ月に1回にしたいと言ったところ、 T先生が、 「あのですねーっ」、 と、ニタニタしている。 「はっ?」と言うと、 「実は、今月いっぱいで退職することになりまして……」 と、おっしゃる。 2ヶ月くらい前に、 先生、春に異動とかないですよね……と 心配でうかがっていたところ、 よその病院に行く事は多分ないです、 とおっしゃっていたので、 ちょっと安心していたのだが。 なーぬー? っと、思ったが、 「退職」とおっしゃるではないか。 「えっと、よその病院に行くのではないんですか?」 「そ、そうなんですよ。全く別の職業につくことになりまして……」 ……。 ま、全く別のしょくぎょー、ってあんた。 かあさんはとっさに、T先生データを頭の中で引っ張り出してきて、 車好きだから、車関係か? メカ好きだから、機械関係か? と、考えるも、 あまりに突然のことで、 結構、鳩マメ状態で……。 それで、聞いてみた。 「何をするんですか?」 T年生、ニタニタしながら、 「実は、駅員になるんですよ。」 「えきいん?」 「えきいん、ですか?」 「え、ほんとに、駅員?」 ……。 かあさんは、一体、何度聞きなおしたことだろーか。 (だって、フツー、自分の耳を疑うでしょう) そのたびにT先生は、 「そうです。駅員です」(キッパリ)、とね。 その後、かあさんが、 「え~っ!!!!」 と、絶叫したことは言うまでもありませぬ。 その日は、なかなかその衝撃の事実を受け止めることができず、 今後のほのさんの新しい主治医の心配まで気も回らず、 とりあえず帰って、とうさんに報告するも、 かあさんが冗談を言っていると思われるのも、 無理はない……。 だって、俄かに信じられんでしょうよ。 だが、日が経つにつれ、 ほのさんやとうさんとも色々話し、 T先生の新たな出発を応援せずにはいられない。 毎回、診察のときは1時間近くT先生とお話しするのだが。 ほのさんがだいたい落ち着いているから、 かあさんのグチだったり、 全然関係ない話をすることもたくさんあって。 かあさんも軽く鉄子気味なので、 鉄道の話をしたときに、 (なんとなくT先生からもその匂いを感じていたのだが) T先生の鉄道好きはだいぶ前に、発覚済み。 でも、それはあくまで「趣味」であり、 T先生は、どっからどーみても「小児科医」であって。 それを。 小児科医という職業、あるいは世間的地位みたいなものをなげうって、 鉄道の世界に身をおこうという……。 はじめは、正直、 「変わったオトコだな、やっぱり」 と思ったのだが。 「やりたい」と願うことは容易くとも、 実際、行動を起こし、 その上、実現させるということは、 並々ならぬことだと、思うのだ。 びっくり、したけど、ね。 「駅員になる」ということとは別に、 「ほのさんの主治医」であるT先生とのお別れということを思うと、 また、色々な思いがする。 NICUという温室の環境から小児科に移ったあの日。 それまで1日1回1時間という面会時間の中で、 できる限りのほのさんのケアの特訓を、 NICUの看護師さんがはりついて教えてくれていた。 それが小児科に移動して、 朝から晩までほのさんと一緒にいられる喜びとは別に、 「ここで自信をつけなければ」と、 在宅生活を夢から現実にするための、 かあさんの中での特訓の日々が始まったのだ。 病室では結構、孤独な闘いだった。 「小児科生活3ヶ月で退院」という目標を持っていたかあさんは、 焦るというのではなく、 ひとつずつ着実に在宅生活に向かって、 色々なことを進めていかなくては、 3ヶ月で帰ることは難しいと感じていた。 そこへきて、穏やかでのんびりとした雰囲気のT先生。 はじめは、頼りねーなー、 はっきりしてくれよー、 などと、血の気の多いかあさんは、 時々イライラすることもあった。 でも、徐々に、 いろんなことがあるなかで、 先生の医師としてのお考えや、お人柄がわかってきた。 結局、目標の3ヶ月で、 我が家の強い希望を押し切る形で、 ほのさんを、退院させた。 2008年7月23日のこと。 それからは外来の診察室でお会いするようになったT先生は、 病棟でお話しするときの印象と、少し違ったように思った。 とにかくゆっくりと、かあさんの話を聞いてくれた。 かあさんの、こころの叫びを、聞いてくれた。 それが、何よりだった。 そして、これからもずっと、 ほのさんの成長を見守っていただく、はずだった。 しかし、主治医として、見守ってもらうことはできなくなったが、 新たな楽しみが増えた。 ほのさんを、電車に乗せて、もらおう。 先生の駅員姿を、見に行こう。 新しい出発をなさるT先生と、 ほろ苦い(衝撃の)お別れをすることになった、我が家。 別れと新たな出会いの季節を、 いっちょまえに経験することとなったほのさんを思うと、 なんだか、ちょっと、誇らしくもある、かあさん。 こうやって、また、新しい季節を、迎えていくのだ。 こうやって、季節を、重ねていくのだ。 とうさんも休みをとってご挨拶にいった昨日。 自慢のデジイチを取り出して、 記念写真をとお願いすると。 「デジタル一眼レフー!」 と反応するT先生。 「先生も持ってるんですかー?」 と聞くと、 「撮りはじめたのが早かったので、 フィルムの一眼レフです……」と。 「あ、先生のご専門は『撮る』方ですか?」 「いえ、乗る方です。でも、乗れば、撮ります。」 「そうですよね~。」 と、鉄道な会話を。 (てゆーか、専門、「小児」でしょうよ……) T先生に、大橋トリオカバーの、 しみ度120パーセントな、この曲を。 そういえば、先日おとめ母さんから受け取った、バトン。 ひぃママ☆が受け取ってくれることになったのだが、 もう一人、絶賛募集中♪ 頼むよ~、誰か~(涙) ほの本発売中。 紀伊国屋書店 TSUTAYA ONLINE eb!STORE アマゾンでも入荷したみたい。送料無料ですので、ぜひ。 ↓ ↓ ↓ ↓ アマゾンで「ほの本」購入 ポチッとな↓ ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村
by honohono1017
| 2010-03-26 17:34
| Hospital
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