ほのさんのバラ色在宅生活 |
|
我が家は、ほのさんは、支援を必要としている。
しかし、残念ながら、現行の自立支援法では、カバーできていない。 だから、毎日こんな生活をしていて、こんなことに困っている、と 率直な意見を述べることで、少しでも世の中が変わっていったら…と願う。 だが、実際にほのさんのような子どもとの生活で、何が大変なのか、 うまく訴えることは、本当に難しい。 こういう子どものことを少しでも知っている人は、よく、 「吸引したりするの、大変ですね」とよく言う。 「わかります」と言う。 しかし、どうだ。 実際、ほのさんは、吸引よりも、膀胱を押しておしっこをさせてあげることのほうが難しい。 時間もかかる。 だが、その「用手排尿」も「吸引」も、ほのさんとの生活では「当たり前」ことだ。 本当に難しいのは、例えば、物言えぬ子の体調管理。 一言で「体調管理」と言っても、いろんなことがある。 モニターに現れる2つの数値と、胃に残ったミルクの量、おっしやこうんちの出具合、 聴診器できく胸の音、人口呼吸器の圧の数値、声の出方、体温、そして、表情… すべてを総合して、今、ほのさんがどういう状態なのか、 病院に連れて行くべきか、家で様子を見るべきか、判断しなければならない。 そして、その判断は、間違うと命取りになりかねない。 落ち着いているように見えてもいつなんどき、SOS信号を送ってくるかわからない。 かあさんはいつでも、受信できなくてはならない。 そういうことを無意識にやりながら、日常生活を送る。 掃除をしていても、洗濯をしていても、料理をしていても、仮眠していたって 意識は眠らない。 そういう事情は、我が家をたった何分かみただけではわからない。 ほのさんは、穏やかな顔でいるし、 かあさんだって、来客中は相手をしながらほのさんをみる術を身につけているから。 こういった状況は、かあさんだってほのさんの親になって初めてわかったことだ。 なんだって、そうだ。当事者になってはじめてわかることがある。 だからこそ、聞く側が、「わかっている」という態度では、到底こちらの声は届かない。 本当の生活というものを把握してもらえなければ、問題は明らかにならないし、 改善すべきが何か、見えるはずもないだろう。 健康で、不自由なく暮らしていれば、特に意識したりしないだろうが、 ほのさんのように弱い立場の人たちは、結局「法律」で守られるしかない。 法律で定められている範囲での支援を受け、生活をするしかない。 逆に言えば、法律で定められていないことは、希望しても叶えられないということになる。 そうでなければ、かあさんだって、苦労していろんな働きかけをすることもないだろう。 ほのさんにとってかあさんにとって、「法律」のことは「法律」のことではなく、 「生活」のことであり、「いのち」のことであり、非常に切実な日々のことなのだ。 支援を必要としている人たちが、法律や権利について声高に主張をするのは、 「政治的」だからではない。 それだけ、必死なのだ。 そこを理解せずして、 「支援」とは、なんぞや。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村
by honohono1017
| 2009-07-28 21:06
| normalization
|
以前の記事
カテゴリ
最新のトラックバック
お気に入りブログ
ライフログ
タグ
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||