ほのさんのバラ色在宅生活 |
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先日のお友達ママ、我が家訪問のお話。
お名前はひぃちゃんママ。 ほのさんとおんなじ病院に、在宅を目指してただいま入院中。 知り合えたのは先週のこと。おんなじ病院だしね、と思いきや…。 ひぃままさんを紹介してくれたのは、遠く離れた関西のみうママさん。 ネットを通じて。 こんなに近くにお友達がいたのに、今まで知り合えなかったことがもどかしい。 父さんは「ブロードバンドにして良かったね~」と。 う、うん、そ、そうね、ネットってすごいよね…。 それはそうなんだけど。 私たちのような特殊な子育てをしている者にとっては、情報が命。 病院でおそわることは、舞台が病院であって、おうちでのことはおうちで実際に生活している 先輩かあさん&キッズたちが、なんでも一番よく知っているのだ。 それで、今日はほのさん退院までの軌跡を振り返ってみようかと思う。 2007年10月17日 ほのさん誕生 2007年11月7日 ほのさんが眠り姫となったことをNICU主治医O先生より説明を受ける 2007年12月13日U主治医O先生より気管切開の話。呼吸器をつけてお家で 暮らせるかもと。体重5000gになるのを待ってオペをすることに。 2008年1月 身体障害者手帳や小児慢性特定疾患などの書類準備 「ネオネイタルケア」や「小児看護」などの雑誌を読んで勉強。担当看護師Tさんが、ケアの内容を徐々に教えてくれるようになる。用手排尿やオムツ交換の特訓開始 2007年1月29日主治医O先生からほのさんの詳しい病状についての説明を依頼。 それを理解したうえで、今後在宅生活を目指すという意思確認。担当看護師さんともたくさん話して、今後徐々にできるケアから教えていただくようにする。 2008年2月1日 医療相談員Eさんに相談依頼 在宅への思いと、地域でほのさんが安心して暮らせるように助けてくださる、在宅医の先生、訪看やヘルパーを探していただきたい旨をお話する。 2008年2月17日 ほのさん4ヶ月お誕生日 体重5000gを越える 2008年2月20日 身体障害者手帳 肢体不自由第1級 取得 2008年2月28日 父さん母さん相談員Eさんと面談。本格的に在宅チーム探し始動 2008年3月14日 気管切開オペ 吸引・マーゲンチューブ入れ替え・注入特訓開始。 小児科病棟見学 2008年4月17日 ほのさん6ヶ月お誕生日 小児科病棟へ転科 主治医T先生 小児科病棟では朝9時から夜9時まで面会できるので、できるだけほのさんのお世話は看護師に頼らずかあさんがやるように。手技だけではなく、ほのさんの出すサインをよみとれるようになるのが目標。 小児科入院は最長3ヶ月と(勝手に)設定し、その3ヶ月内でほのさんをつれて帰れる自信をつけ、その他物品や機械類の手配、各種関係機関の調整などをする。 2008年4月23日 決定した在宅医の先生が病棟を訪問してくださる。 在宅での生活はできるだけシンプルに。そして無理しないこと、抱え込まないことが鉄則と。 在宅用呼吸器をどうするか、酸素を切れないか、薬を減らせないか、などいかにシンプルにするかを相談。 2008年4月30日 吸引器・特殊寝台の申請 2008年5月1日 バギー採寸 お家に帰ってからの生活の具体的イメージを持つために、注入時間などを変えていく。 2008年5月14日 呼吸器をセクリストから在宅用パピーⅡに変える 2008年5月21日 合同カンファレンス(主治医T先生・在宅医T先生・訪看・ヘルパー事業所・区役所支援課・地域保健師・医療相談員・小児科師長・両親 2008年6月 バギーへの移動練習開始 小児科病棟内散歩⇒病院内散歩呼吸器の取り扱い・アラーム対応・回路交換など、メーカーと一緒に勉強 2008年6月中旬 酸素オフ 無気肺予防のためエリスロシン開始 2008年6月7~8日 第1回院内お泊り 院外初散歩 2008年7月13~15日 第2回院内お泊り 2泊目はかあさんとほのさん2人で。 テストドライブ実施 自宅へ試験外泊の話もあったが、かあさん病院通いのストレスもピーク。父さん母さんとも不安要素なしで、 2008年7月23日 退院 NICUでは、とにかく担当看護師さんが父さん母さんの希望をよく汲み取ってくださり、 それを主治医のO先生に伝えてくださった。 母さんにしてみれば、O先生から「気管切開をすればお家で暮らせる」という話を 突然いただいたような気がしていたが、 「眠り姫宣言」を受けた、ほのさん日令20日目に、父さん母さんが、半べそで半ばヤケ気味に (でも本心)、「とにかくほのさんを連れて帰りたい!」と言ったことがそもそもの始まりだたようで。 そんな心の叫びを聞き逃さず、きちんと今後の方針、ケアプランに活かしてくれた、 担当看護師さんと、主治医のO先生なくして、 ほのさんの在宅生活への大きな一歩は踏み出すことができなかったのデス。 NICUから小児科に移ると体調を崩す子が多い中、 ほのさんは、多少のつまづきはあったにせよ、大きく崩すことがなかった。 だから、バギーの手配と必要物品の手配に要する時間を考えると 準備にかかるのは3ヶ月で、それが整ったと同時に、本人的には準備OKなほのさんを 待たせることなく退院させたい!という思いだった。 それが、なぜか小児科スタッフからは「焦りすぎ」といわれ続けた。 かあさんにしてみれば、目標3ヶ月の中で、自分が在宅でみれる!という自信が持てなければムリヤリ連れて帰れるはずもないし、ただ目標は目標として必要。 3ヶ月後の退院という長期目標にむけて、じゃあいつまでに何ができるようになって… という具合に、自ずと短期目標が見えてくるんじゃないんですか、と。 在宅生活は先の長いものになるし、危険もいっぱいだから、「焦りは禁物」という 病院側の意見はもちろん正しいと思う。 だが、呼吸器をつけて、医療依存度の高いほのさんだが、その時すでに体調は良く、 病院に入院している必要がないわけで。 ただでさえ、生まれてこのかた、家族そろって一日中過ごしたことがなく、 病院の外にも出たことのない子を、1日も早く連れて帰りたいという気持ちは 「焦り」とは全く別の次元にあることを最後まで理解してもらえなった。 病院側は呪文のように「安全第一」というけれど、 ほのさんやかあさんにしてみれば、病院の方が危険がいっっぱいだったし、 第一、病院という場で働くスタッフが、在宅での危険がどういうものなのか 想定できているようには思えなかったし。 「お家は危険がいっぱい」という理由が、 病院のように設備が整っていない、スタッフだっていない、 という理由にしか聞こえなかったのだ。 退院に踏み切るときも、あんまり病院と意見があわないもんだから、 父さんと母さんも、何度となく自分たちの手技と気持ちの部分を確認した。 「連れて帰れる自信」というのは、何が起きても対処できる!というのではなく、 これ以上病院にいても、新しい状況は生まれない、病院という環境において想定される状況については、父さんかあさんは既にできている。あとは帰ってから不測の事態がおこるだろうが、あわてず対処する覚悟がついた、というものだった。 ほのさんの病院は、家族が進めていかないとのんびりしているし、 だからこそ我が家のようなやり方は「え?」みたいな感じだったのだろう。 在宅を目指しているということは、家族が世話をしていく覚悟があり、 子どもの生活の場が病院ではなく、おうちにうつるわけなんだから、 その辺のことを、病院側はもう少し理解しようと努めるべきではないんだろうか。 在宅生活はじめてからも、具合悪くて一旦入院させると、とたんに これまで何から何まで面倒みてきたかあさんなんて、ほとんど無視、 何にも手出しできなくなってしまうから…。 もちろん具合悪くて入院しているのだから、治療方針は先生が決めるにしても、 普段から体調管理をしている母親に意見を求めないですすめるのは、 子どもがいい方向にいくはずがないと思う。 元気で健康な成長をしている子どもの急性期の治療とは違うはずだ。 体調の変化や病気は、体の中で起きることだが、その子を取り巻く環境、生活スタイルなどが 大きく影響している。それを見ずして治療など行えない。 ほのさんのような医療依存度の高い子どもたちが、在宅においてどのように生活しているのか、 病院のスタッフたちはもっと知る必要がある。 入院したときに病棟にいるほのさんは今や「非日常」なわけで、 ほのさんが普段生活しているお家での「日常」にまた戻っていくには、 どのような治療がベストなのか、看護やケアが大切なのか、という視点、持って欲しい。 残念ながら、今のところほのさんの病院はそれが望める状況にない。 ならば、在宅生活を少しでも伝えていくしかないのかな…。 医療を提供する病院と、生活をするお家と、 その間を頻繁に行き来せざるを得ない子どもたちだ。 病院とお家、そのいわば対極にあるふたつの場所をいかに近づけていくか。 あるいは、お互いの役割を、お互いが理解していくか。 そんなこともあり、もちろん情報交換や、かあさん同士の交流、ストレスは発散を目的に、 先日、ほのさんと同じ病院をかかりつけにする仲間を募って 「なないろの会」を結成したのだ。 「なないろの会」についてはまた後日。 最後にかあさんの大好きな一枚。 気管切開後、テ-プ荒れのひどかったほのさんに、 これでもかっ!と薬を塗ったくったかあさん。 ほのさんは「え、え~。かあさん。これでいいんですか、あたし…」みたいな…。 ![]() ポチッとな↓ ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村
by honohono1017
| 2009-05-10 14:50
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