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ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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痛い勲章

大好きなヘルパーさんが来た。
本当だったら、お手伝いしてもらってほのさんを抱っこするはずだった。
ほのさんと母さんは一日の大半を二人っきりで過ごしているが、二人っきりでは抱っこすらしてあげられない。
呼吸器の長いホースのような回路がくっついているから…。

だからホントだったらとっても貴重な抱っこタイム。
なのに母さん、今日はヘルパーさんにほのさんをお任せして寝室で眠ろうと思う。
そう思ってきたが、眠れない。

昨日まで、ほのさんのために!超重症児のために!といきまいてきた母さん。
今日になって突然、諦めたのでも、投げ出したのでもない。
落ち込んでいる、とも違うし、腹がたっている、というのも違う。
なんだろうね、この気持ち。

自分のやろうとしていることが、そんなに簡単なことではないとわかっているし、かなりの労力を使うということは誰よりもわかっていたはずだが、ただそれを、身をもって実感したってだけなのか…。
初めて実感したわけでもないのだけど、多少なりとも我が家の生活に入っていた人にさえ、本当の苦労や、助けてもらいたいことをわかってもらうことが、母さん自身が思ってたほどできてなかったってことかな。
「生活に入っていた人にさえ」ではなく「人だからこそ」なのかもしれない。

その人の大変さ、痛みは、その人にしかわからない。
母さんは、自分の苦労、いや苦労っていう言葉は違うな…。
傍目から見て大変そう…って思われることでも、そこはカワイイわが子のことだから、実際苦になるはずもなく、本当に大変なことはもっと別なとこにあったりするから、それをわかってもらおうと思ってもズレがでても仕方ない。
でも、ほのさんが、こうやって毎日毎日がんばって健気に生きているということ、この子の生きようとする意志みたいなもの、何はさておき、この命が無条件に尊いことを、もう少し理解してもらってるかと思ってた。
だから、きっと、こんなに悲しいんだ。

ほのさんの命の尊さの元に、たくさんの人が協力してくれている、と思っていた。
実際、そうだ。
力強い味方がたくさんいる。
だから、母さん、みんながみんな、母さんが思うようにはならないし、いろんな人がいるし、それはわかってるんだけど。
一人でも、ほのさんの命の重みをわかってくれれば、それで十分なはずなのに。

ほのさんの顔を見ると、自分の不甲斐無さが身にしみてしまう。


ほのさんの頭の後ろに10円ハゲがある。
昨日、見つけた。
それまで、気づかなかった。
母さん、気づかなかった。

ほのさんは、そんなこと一言も母さんに言わなかった。
ほのさんは、周りの環境が変わっても、大きく体調を崩すこともなく、いつも堂々としている。
だけど、その影で、人知れず、
母さんにもわからないところで、
実はとっても必死に、いつも、ガンバっていたんだね…。

その10円ハゲは、ほのさんの勲章。
母さんには、ちょと痛い勲章です。
by honohono1017 | 2009-04-21 14:36 | Condition
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