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ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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母さん、今日は四の五の言っちゃうよ

今日は母さん、なんだかとってもやるせない気持ちだ。
ちょっとマジメな話。

ほのさんとのバラ色在宅生活をこの先もずっとずっと楽しく安全に続けていくために近頃いろんなことを考えている。そのひとつ。

週1回でも夜中にヘルパーさんに入ってもらえないだろうか、ということ。
これまでずっと父さんと母さんと一晩交代でほのさんと過ごしてきた。ほのさんの横で過ごす夜は、睡眠時間は平均2時間から3時間。しかもとぎれとぎれで…。
睡眠不足の人は世にたくさんいるだろうけど、モウロウとしながらも神経とがらして注意してほのさんをみていなきゃならないのはかなりの労力を要するし、まして終わりがないのだ。

さらに。
母さん、気は強いが体は弱い。体力がない。
日中、昼寝も全くしない。ほのさんのベッドに突っ伏して、おーあたくし眠ってしまったの、って時計みると4,5分だったりする。実際、30分くらい母さんが完全に眠りに落ちてしまったとしても、ほのさんはきっとイイ子にしていられるのだが、もう、どうにもこうにも眠い!と意を決してほのさんの隣で横になろうとすると、決まってうんち踏ん張りだしたりするもんだから、近頃じゃ、休もうって気すらおこらない。

それで、続かなくなってきた。体力が…。
父さんが何日か多く見てくれるって言っても、父さんに倒れられちゃ、ほのさんのミルク買えないじゃない。
そこで、夜間帯に入ってくれるヘルパーを探そうってことに。
ほのさんは身体障害者手帳(肢体不自由1級)をもっているので、障害者自立支援法という制度のもとに、ヘルパーなどのサービスが受けられる。現在、受けているのは1日1,5時間の「身体介護」という区分のサービス。だが、長時間サービスを受けるとなると、「重度訪問介護」という区分での申請が必要となるらしいのだ。

不勉強なのかもしれないが、母さんも自立支援法に非常に明るいわけではない。だからとりあえず、区役所の支援課に尋ねてみた。
「身体介護と重度訪問介護の実際的な違いを教えてください」
すると…。
支援課の方、まさかとは思ったけど「障害者福祉ガイド」に書いてあることを全部読んでくれた。
「あ、あの、それはわたしも読んでわかっていいるので、もっと具体的なことを…」と言ったら、
「そ、そうですよね」とちょと半笑い気味。でも、
「実際、自分たち支援課は、認定や、時間数などを決めることが仕事で、具体的なことはあまりわかりませんし、問い合わせ自体ほとんどないもので…」と言う。

まあ、だいたいなんて答えてくるか予想はついてた。支援課の仕事が、実際のサービス内容や利用者がどんな生活をしているかを把握せずに行っていることを(って言うと語弊があるか…。把握しているつもりで?)これまでの経験から知っていたから、あえて支援課に問い合わせる前に、検討違いかもしれないけど、藁にもすがる思いで、社会福祉協議会なんてとこにも電話してみたのだ。
でもやっぱりわからず、そういうことでしたら支援課が一番…と言われて仕方なく問い合わせたのだ。

それじゃ、どこに聞けばわかりますかね。
「自分たちもわからないときは市の障害福祉課に問い合わせますので、そちらかと…」
で、気を取り直して問い合わせた。

なるほど、「重度訪問介護」についての定義は納得。
「身体介護」との一番の違いは、対象者。いかに重度であるか、常に介護が必要で、そういう障害者(児)に対して行われる総合的なサービスのことらしい。何時間以上という規定はないが、必然的に長時間になる。

料金のことも聞いてみた。
「身体介護」より「重度訪問介護」の方が、自立支援法で定められた単価が安いから、割に合わなくてやってる事業所が少ないって聞いてたから、ひょっとしたらやってるとこでも差額ベッド代みたいに、自費で払わなきゃ来てもらえないのかな、という疑問をぶつけてみた。
法外な料金を請求していればそれは法外だけど、まあ、請求金額によりますかね…みたいなグレー的な回答。料金についての相談はありますか?って聞くと、
あまり聞きません、重度訪問介護をひきうけてくれるところが見つからないという声はききますけど…。







その一言で、なんか母さん萎えてしまった…。
だって、今まさに我が家がそういう状況なもので。そう、見つからない。
「見つからない」って声、聞いてるんだね、相談窓口だもんね。
でもだからってなんか打開策出してくれるわけでもなく…。
ヘルパーの賃金安いとか、人手不足とか、いろーんな問題があるから、一職員がどーにかできる問題じゃないってのはわかるんだけど。

だけど、だけどだよ。
問い合わせ自体少ないってふつーに言うけども、まだ我が家なんて母さんが電話くらい、ほのさんの状況を見計らってできるからマシな方で、障害者本人しかいない場合、問い合わせすることだって困難なはず。
そして、制度があって、頼みたい人がいて、だけど事業所がなくて利用できない状況ってなんなんだろう。
絵に描いた餅だ。

「重度訪問介護やってます」って事業所に何件かあたったけど、「今、人で不足で実はやってないんです」とか、「やってます」って言ったのに、「1歳半です」「呼吸器ついてます」って言ったとたん、モゴモゴ言い出しちゃったり。
障害者(児)じゃないの?赤ちゃんは含まないんですか。


確かに、赤ちゃん抱えてる家はどこだって寝不足。家族だけでがんばって子育てしてる。
だから、ほのさんをお家で育てるのだってそれと大して変わらないよ、なーんてはじめは当の母さんが思ってた位だけど、同じわけがなかった。
母さんが思ってた位だから、傍から見ればもっとわからないはずだ。
だからこそ、障害児を持つ親としては、何が大変で何に困っているのか、きちんと訴えていく必要があると思うし、それが親の義務だとも思っている。そうして少しずつでも世の中の何かが変わっていけば、ほのさんという命もそれを望んでいると思う。

障害児だからって、あれもしてください、これもしてください、と望むのは違っているし、いつも役所に何か問い合わせたりするときは、何かおかしな要求してないよね、とんでもないものおねだりしてないよねって、自問自答している。だから母さん的には大丈夫、と思っても、なんだか「えっ?」て言う回答をもらうと、あれ、こっちが変なこと要求してるかなって気がしてくる。

我が家の大変さが、障害者全体を代表しているわけじゃない。
財源だって税金だ。
だが、「健康で文化的な最低限度」の生活を営む権利はあるはずだ。
何も贅沢を望んでいるのではない(はず)だ。

権利を主張するからには、義務だって果たさなきゃいけないと思う。
障害児を持つ親の義務。
母さんだって、ほのさんを生んで育ててみて初めてわかったことばかり。
(厳密には、「障害児を持つ親の気持ち」であって、「障害児」本人の気持ちは、母さんにはわからないのだ。)
とにかく、地道に訴えること。
ほのさんという子が、機械つけながらも、地域で暮らしてますって、話していくこと。
それしかできないけど、それ以外ないかなって気もしてる。

さあ、そろそろ何が言いたいかわからなくなってきたところで…

ほのさんが「ヒーッ」って真っ赤な顔して涙流してうんち踏ん張りだした。
うんちしたいんだけど、下まで降りてきてないみたいで、すごく苦しそう。
そんな時は、お腹マッサージしてうんちのありかを突き止めて、下まで降ろして出してあげます。
お尻をだしたまま時間がかかるので、暖房かけて、母さんも汗びっしょり。
苦しみながらも、ちゃーんと母さんの言うとおり、うんちを出したほのさん。
そんなほのさんの健気な姿をみていたら、あらためて思った。

ほのさんが毎日、どんなときも命がけで一生懸命生きているように、
母さんも四の五の言ってないで(多分言っちゃうけど…)、ほのさんの前に恥ずかしくない母さんであれ、と。
納得いかなかったり、悲しい思いしても、限りある命が最大限輝けるように、
そのときの母さんの精一杯をつくせよ、と。
キレイごとではなく、カッコつけてるのでもなく(ってゆーかいまさらカッコつけよーもない…)

そうね、そうね。
あの時ああしてあげればよかった、なんて思わないように。

そうだ、母さん、今日は大切なこと、ちょっと忘れてた。
困ったときは、「あたしの顔、見てよ」って、ほのさんいつも言ってるよね003.gif
by honohono1017 | 2009-04-14 02:11 | normalization
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