ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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第3回日本小児在宅医療・緩和ケア研究会@聖路加に行ってきたの巻

クリスマス頃から、 寒波がやってきていて、
なんだかとっても冷え込みますが。

今晩は、関東でも雪が降るかもしれん、ということで。

ここのところ、ほのさんはちょっとばかし痰が多く、
それでも、先日の危機を乗り越えて以来、
なんだか以前より上手に自分で痰をあげられるようになって、
かあさんも、その「タダでは起き上がらない」娘の様子に感激しながら、
無心に痰を確保しております。


先週の土曜日12月22日も、結構雨も本降りで、
そりゃあさむーい日でしたが。


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聖路加看護大学講堂で開かれた、

第3回日本小児在宅医療・緩和ケア研究会

平成24年度厚生労働省在宅医療連携拠点事業

『小児在宅医療の新時代へ
~多職種地域連携とend-of-life care ~ 』

に行ってきました。

第3回ということで、
かあさんが聖路加に行くのも、この3年、
恒例行事となりました。



正直、これまでは「小児在宅」という整わない分野で、
先進的に取り組んでいる先生方や事業所のお話を、
指をくわえて見ている感じだったけど、
今回は、タイトル通り、小児在宅の新時代が少しずつ、
でも確実に見えてきているなあという、
とても心強い、そしてなんだかすごくあたたかい内容でした。


簡単に内容をレポート。

シンポジウム1 障がい児支援における多職種・地域連携

座長 梶原 厚子 (NPO法人あおざおらネット理事)

●副島 賢和氏 (品川区立清水台小学校昭和大学病院内学級担任)

「子どもを真ん中において」

副島先生のことは以前、「プロフェッショナル」という番組で見たことがあった。

今回、シンポジスとの中に、教育の分野の方がいらっしゃるというのも、
こどもたちにとっての「連携」ということがどういうことか、
きちんと考えられているなあと思った。

入院中は、まず「治療」が第1に優先されるけれど、
こどもたちにとって「学校」という場所がどれだけ大切なところか。

どんなときでも、子どもたちの生活は「連続」していなければならない。

「学ぶことは生きること」ということばがとても印象的だった。

病そのもの、あるいは入院生活というもので、
こどもたちは、2つの「K」の喪失をすることとなる。
ひとつは、「感情の喪失」。
もうひとつは、「関係性の喪失」。

その辛さ、苦しみを、うまく表現できないこどもたちもいる。
表現していることがすべてではなく、
その一部だったり、周辺だったり、あるいはまったく別のことだったりもする、という気付き。

自分が入院中の両親の不和は、
自分のせいだと感じる、こどもの気持ち。

「学校」という場所だけでなく、
親としてもすごく、学びの多い話であった。


●長島 史明氏 (あおぞら診療所松戸理学療法士)

「たすきをつなごう ~理学療法士が考える連携の意味と求められる役割~」

在宅の理学療法士の役割は
「子どもと家族の夢を広げること」ということばが、ものすごく感動的であった。

支援には、「専門性による支援」と「関係性による支援」がある。

可動域の維持、拘縮予防といったことも、理学療法士の「専門性」であるが、
それだけではなく、在宅における「専門性」ということを深く理解し、
その実践が報告されていた。

いのちを守るドクター、
いのちを育むナース、
夢を叶える福祉職、
夢を広げるリハビリスタッフ、
という在宅におけるそれぞれの職種の「専門性」を理解し、発揮されると、
きっと多職種の「連携」がもたれ、そこに「関係性」が生まれ、
子どもや家族の願いである「安心して楽しく過ごせる家族の時間」が生まれ、
そうしてどんどん子どもの「できること」が増えて、夢が広がり、
「医療」とか「福祉」とかそういった枠組みを越えた、
「生きる」という「関係性」が生まれるのだろう。



●戸枝 陽基氏 (NPO法人ふわり 社会法人むそう理事長)

「むそう:発達保障と障害保障 ~障がい児支援における多職種・地域連携」 

ノーマライゼーション=障がい者の住居、労働、余暇などの生活の条件を
可能な限り障がいのない人の生活条件と同じにする(=ノーマルにする)。

エンパワーメントの視点=障がい者の能力や権力を訓練や指導によって後から付加するのではない。
本来、一人の人間として高い能力が備わっており、問題は社会に抑圧されているということ。
それをどう開花させるか、という環境整備をしていく。

日本の障害者施策は「同化」=障がい者が普通の人に近づいたときのみ受け入れる。
目指すは「共生」=障がい者と地域住民がお互いに良い影響を与え合う

本来の「地域福祉」とは、家族がいなくても本人が暮らせる状態を指す。

ソーシャルワークとは、サービスをマネージメントするだけではなく、
関係性を作り、サービスがなくても橋渡しをし、
そして、新たな社会資源を生み出すこと。

それらを実践するべく、東京で「小児在宅介護」の事業所をたちあげる際にぶつかったさまざまな壁。
建築関係の問題
都庁の「微細割」行政
枠組みを超えたネットワークの不在
相談支援事業の不在
人材育成の問題
コスト面の問題 etc...

従来の、障がい者を「取り囲む」ような介護事業のイメージを根底から覆された。
本当の意味で、障がい者が「地域で暮らす」ということと、
それをサポートする、あるいは支えあう「事業」といった面でのことが、
なんら矛盾せずに理想的に構築されていくことができる具体的なイメージがあった。

社会法人むそう http://www.musou03.org/


●鈴木 郁子氏 (社会福祉法人毛呂病院光の家療育センター施設長)

日本で3番目の規模の重症心身障害児施設

「子どもと家族を分断させない」入所施設としての取り組み
有期限入所
ローリングベッドの取り組み etc...

施設の中に一生隔離されて過ごすのではなく、
施設の機能を最大限活用しつつ、
地域で家族と共に暮らすことを目指す取り組みから、
これまでの「施設は入所するところ」という枠組みではなく、
今後、子どもが「地域」を中心にした生活を送る中で、
「施設」が担うことのできる役割は多くあると思った。



●田中 道子氏 (公益財団法人 日本訪問看護財団あすか山訪問看護ステーション)

「障害児支援における多職種連携」

小児の訪問看護を受け入れてから見えてきた問題点
⇒まずは1件受け入れることから

小児の受け入れをする訪問看護を増やしていくための取り組み
あすか山訪問看護での実地研修や小児看護についての学習会の設置
訪問の同行など

小児訪問看護を支える会 sukusuku の設置

小児地域連携会議の発足




シンポジウム2 小児のend-of-life care

座長 高宮 有介氏 (昭和大学医学部医学教育推進室)

●船戸 正久氏 (大阪発達総合医療フェニックス園長・南大阪小児リハビリテーション病院長)

こどもの「死」をダブー化している現実

「科学万能の考え方からは死は敗北。死の現実から目をそむけることで
うすっぺらな現実しか生きられなくなった(チベット死者の書)」
⇒事実を直視し、最善を考えることの大切さ

子どもの最善の利益とは?⇒利益・苦難・危害の比較衡量

all or nothingl ではなく、「これはして欲しい」「これはして欲しくない」というように
医療選択できるようにするべき

小児医療の最大のテーマ「自分の意思表示ができないこどもの人権と尊厳をいかに守るか」
「臨床倫理学」「緩和ケア」を必須教育に

「医療における尊厳」とは
無断で行わないこと
選択できるということ
大切にされている、と感じられること

本人が意思表示できない場合は、法的代理人である両親の意見を尊重
それを医療者が受け入れられない場合は、倫理委員会や法的手段が必要

Patient & Family-Centered Care
子どもを中心としたトータルケアを家族と共にどのように専門チームが支援するか

医療の3つの「C」
Cure(治療・治癒)  Care(看護・ケア)  Core(倫理・愛情)
Coreの部分において、医療者と家族が一致していれば、
Cureが中心でも、Careが中心でもいいはず


●鍋谷 まこと氏 (淀川キリスト病院・ホスピス・こどもホスピス病院院長)

11月1日に日本初の緩和ケア小児専門病棟を立ち上げ
「家族、仲間と共に生きる癒しと希望の病院」

小児がんを含んだ致死的疾患の緩和的医療
難病の児、および家族の在宅療養生活の改善

Life-threatening illness
治療が期待できず、そのために早期に死に至ることが避けられない病態も
緩和ケアの分野


●天野 功二氏 (聖隷三方病院臨床検査科・静岡県立こども病院緩和ケアチーム)

質の高いEOLケアのために緩和ケアは不可欠
緩和ケア医・薬剤師・看護師・児童精神科医・チャイルドライフスペシャリストと協働

チャイルドライフスペシャリスト⇒家族支援においての役割が大きい。特にPICUでのきょうだい児ケア

「その後」に繋げられるグリーフケア



シンポジウム3 我が国における様々な小児在宅医療の実践

座長 小沢 浩氏 (社会福祉法人日本心身障害児協会 島田療育センターはちおうじ所長)

●京極 新治氏 (福岡県 医療法人小さな診療所所長)

「地方都市福岡における在宅診療所の活動」

10年前から在宅医療を専門に行う診療所 0歳~100歳まで
小児科出身であり、当初より小児の紹介があったが、2008年ごろから小児の依頼増

2011年より日中一時支援事業「小さなさんかく」開始
1日3人程度 看護師+医療的エア可能なヘルパーが対応
事前訪問でケアを確認。写真やビデオを撮りサポートブック作成
初回は母親同伴で児の様々なサインを学び、安全で一貫したケアを。
予定利用以外にも急な対応や時間対応も2割
⇒母親同士の交流の場
短時間の診療中にはわかりにくかったことを確認できる
遊びや外出などにより潜在的な力の発現も

「福岡こどもホスピスプロジェクト」
「子どもホスピス」は地域にあること
①退院支援
②入院治療・症状コントロール
③日中一時支援・ショートステイなどの在宅ホスピスのサポート
④小児緩和ケア全体の情報センター的機能


●横林 文子氏 (京都府 医療法人よこばやし医院院長・チームドクター5事務局)

「内科医と連携した小児在宅医療:診診連携で小児・障害児者を支えるTDR5の活動」

「チームドクター5」
在宅療養支援診療所開始と同時に、京都乙訓地域で開業医5人(内科医3人・外科医1人・小児科医1人)
で診診連携を立ち上げ

小児在宅の問題点
ケアマネの不在
訪問看護の制限
特定疾患に適応されない etc...

病院主治医と地域かかりつけ医の連携の重要性

小児科医と内科医との連携の重要性

退院・かかりつけ医探しに医師会や小児科医会が在介するシステムの構築提案



●宮田 章子氏 (東京都多摩地区 医療法人社団さいわいこどもクリニック院長)

「我が国における様々な小児在宅医療の実践」

小児科医3名でグループ診療を行う小児科クリニック

2008年~「多摩療育ネットワーク」
多摩地区の病院医師、療育施設の医師、開業医、歯科医師などで年4回定例会
講演会、研修会の開催、メーリングリストで症例の医療相談や入院の受け入れ連携など

医師が在宅児に接する時間は少ない⇒訪問看護師やヘルパーからの情報が重要
病院、診療所間にとどまらず地域の他職種への情報伝達必要不可欠
子どもの成長と共に変化する医療・福祉の課題に対するケース会議

子どもの成長に合わせた時間軸で支えることを皆で意識



●戸谷 剛氏 (東京都23区 子ども在宅クリニックあおぞら診療所墨田副院長)

「子ども在宅クリニックあおぞら墨田 開設からの取り組み」

小児期に発症した慢性疾患で通院困難を含め在宅療養支援が必要な患者を対象
定期的な訪問(月2回以上)
24時間365日医師による電話相談、往診対応
130名の小児患者の在宅支援を行っている

スタッフ構成
常勤医師3名、看護師1名、事務5名、ケースワーカー1名、理学療法士(非常勤)3名

特別支援教育との関わりや行政とのかかわりの多さ

医療と福祉の相互理解の進展が必要、ともに目指すものは同じ

医療者の福祉制度の理解を進める

いのちはみんなで守るもの!




以上、簡単なレポート。
(かあさんの個人的諸事情により……たとえば睡魔に襲われたとか、
自分の発言内容を考えるのに没頭してしまったとか……
実際のお話しの内容というよりも、レジメをもとにしているところも多くあります)




今回の研究会で強く感じたことは、

日本のあちこちで、小児在宅の分野でさまざまな取り組みがされてきているということ

またその取り組みは、固定された一つのスタイルである必要はなく、
児や家族を取り巻く環境、問題点を知ることで、
いろいろな支援体制が考えられるということ

「連携」といういわば「使い古されたことば」でありながら、実際は中身がみえないようなものの、
具体的なモデルとなりうる関係が築かれてきているということ

またその「連携」というものが、子どもひとりひとりが地域で生きていく中で関わる、
さまざまな分野、医療、介護、福祉、教育etc...に渡っており、
「子どもが地域でより豊に生きる」という同じ方向を見ているということ

そして、そんな取り組みをされている方々がとても魅力的であたたかいということ

などでした。


医療と福祉はどうして「連携」することが難しいのか、
というような、だれもが感じていてでも突っ込めないような(笑)質問も出て、

演者の戸枝氏の回答がとても印象的で納得。

「医療と福祉はそもそも違った土壌の、違った文化を持っているが、
お互いが十分に知り合う準備がなく出会ってしまっている。

まずは、共通言語を持つための基礎研修などが必要」と。

「医療が福祉に対して上から目線」とも冗談交じりにおっしゃていたが、

在宅で暮らす子どもたちにとって、
医療分野の人も、福祉分野の人も、それぞれの専門性があって、
そのどちらも必要不可欠。

「医療的ケア」というものが日常的に必要なこどもたちが増えてきていることで、
「医療」と「介護」の境目もぼやけてきた。

色々な場面で言えることだと思うけど、
それがどの分野なのかとか、どっちの仕事なのかとか、資格がどうだとか、そういうことじゃなくて、
「子どもの暮らし」というものを中心に見れば、
それぞれの分野の専門性、つまり「視点」が、
子どもや家族にとっては、かけがえのない「支え」になるんだと思う。



310名の参加があったようだ。

310名のそれぞれの分野の方々が、
真剣に、子どもたちのいのち、暮らしについて考えて日々実践してくださっているということは、
我が家の生活にとっても、大きな励みだ。

いのちを守り、
いのちを育み、
夢を叶え、
夢を広げてくださる、
さまざまな方たちと関わってスクスクと育つほのさんと、
かあさんの子育ては、
とても幸せだ。

今はまだ、確立されず、
どこにいても、誰でも、というようにはいかない小児在宅という分野だけど、
だからこそ、たくさんの人が、たくさんの視点で、
考え、作り、生み出すことができる。

そこには、たくさんの一生懸命生きるこどもたちのいのちのように、
希望が溢れている、
そんな風に感じた。

かあさんは、ほのさんの母親としてほのさんのいのちを育みつつ、
ほのさんのような子どもの一番近くにいる地域住民として、
何ができるだろうかと思っている。



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by honohono1017 | 2012-12-28 12:31 | News/Report
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