ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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「酔芙蓉」に寄せる思いと、「送迎問題」。

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酔芙蓉、という花。

晩夏から初夏に咲くという。

先日、初通園の時に、
「えがお」さんのお庭で初めてみた。

朝のうちは純白、午後には淡い紅色、
夕方から夜にかけては紅色になり、
酒を飲むと顔色がだんだんと赤みを帯びるのに似ていることから、
この名がついたといわれているらしい。


思い出がふっと蘇る瞬間は、
景色や空気や香りやその時に聴いた曲など、
思いがけないことがらが、運んでくる。

ほのさんの初めての通園は、
これからきっと、
この酔芙蓉の花をどこかで見かけるたびに、
微笑ましく思い出されるに違いない。



ほのさんを初めて「えがお」に連れて行って、
当日と翌日は、みんな少し興奮状態だったのか、
しみじみとする間もなく、
あっという間に過ぎた。

翌々日の日曜日、
なんだか急にホッとして、
全身の力が抜けた。

当日、何事もなく楽しく過ごせたことの安堵感と、
当日を迎えるまでのさまざまな準備など、
張り詰めていたものが一気に緩んだ感じだ。

当のほのさんは、まったく元気印であることが、
本当に何より。

ここで気が緩んでいては、
まだスタートを切ったというだけで、
これから「えがお」さんには、
ほのさんのケアを覚えていただいて、
ゆくゆくは、かあさんの手を離れるところを目指さなくてはならない。

そして、未だ解決の兆しのない問題が、
立ちはだかったままだ。

「送迎問題」。

そう、ほのさんを「えがお」まで送り届け、
迎えに行くための支援の話である。

これまであまり感じることのなかった、
制度の「穴」に直面しているのである。



ほのさんは、これまで月1回の通院には、
介護給付の中の、「通院介助」を申請して、
ヘルパーさんに付き添っていただいている。

ほのさんの「通院介助」には、
「ベッドからバギーに移乗する際の介助」というのが、
非常に重要になっている。

自発呼吸の全くないほのさんの、
人工呼吸器を一旦はずして、
一瞬でほのさんを抱っこしてバギーに移し、
もう一人が、呼吸器を持って追いかける。

あるいは、呼吸器をはずしている間に
アンビューでバギングする、という方法もあるが、
どちらにせよ、2人の介助人が必要だ。

抱っこするにも、
弛緩性のマヒ(だらんとしている)のほのさんは、
成長して長くなった手足をそのままにして抱き上げると、
手足だけがベッドに残って引きずってしまい、
骨折や脱臼の危険性もある。

かあさんのほかに、
この介助をしていただく方には、
ある程度の知識と訓練が必要であり、
だからといって、とてもとても難しいということではない。

本人の移乗が終われば、
あとは、呼吸器の回路をおでかけ仕様にきりかえて(加湿器をはずして)、
そのたの必要機器類を積み込むなどの作業は、
全部、かあさん一人でできる。


そのような介助を含む「通院介助」は、
現在は、日中・夜間の身体介護をお願いしているヘルパー事業所さんに
引き受けていただいている。


だが。

「えがお」さんに通う際には、
行き先が「病院」ではないので、
「通院介助」は使えない、というのだ。

なるほど、確かに、
行き先は「病院」では、ないですけども。

そう言われて、よくよく、考えてみる。

ほのさんは、病院以外に、お出かけだってする。

そのときには、いつも、とうさんかあさんが2人一緒だから、
介助をお願いしたい、という事態がなかった。

でも、制度を調べてみたら、
結局、ほのさんが外出する際に使える制度と言ったら、
「病院」に行くためだけの、
「通院介助」しかないのである。

なんだか、それを考えると、
ほのさんみたいな子は、
病院以外には行ってはいけない、といわれているようだ。


確かに、「地域生活支援事業」には、
「移動支援」というのがある。

これは、行き先は「病院」ではなく、
「屋外での移動が困難な障害者・児に対し、
余暇活動などの社会参加のための外出が安全かつ円滑にできるよう
移動についての支援を行う」と決められているが、

ほのさんはどうかと言ったら、
「おかあさんがいないと無理なので、
この制度は、本人が一人で外出できる場合に限る」と言われてしまう。

そして、「移動支援」が認められる子どもたちでも、
通園や通学には、利用できないというではないか!



それじゃあ、支援が必要で、通園通学に行きたい場合、
どうしているのかというと、
「障害児(者)生活サポート事業」というのがあるらしく、
そこが主に通園通学の送迎を担っており、
その他にも、一時預かりや派遣の介護などを行っているという。

「生活サポート事業」と言われてもとっさに、
ヘルパー事業所と何が違うのかわからなかったが、
福祉ガイドを読む限り、
ほのさんのような超重症児が頼めそうなものではないという匂いがプンプン。


よくよく調べてみると、
「生活サポート事業」に登録できるのは、
法人格を持たない、「非営利団体」で、
障害児者の介護経験があれば、
ヘルパー・保育士・介護福祉士などの資格のない方でも、
サービスの提供ができるという。

それを見て、
「えがお」に行くためのサービスが他にないからといって、
「生活サポート」を利用してください、と簡単に言われても、
ヘルパー事業所だって、なかなか引き受けてくれない超重症児を、
どうして「生活サポート」が引き受けてくれるだろう、と絶望的に。

結局、通園の「送迎」が必要なら「生活サポート」で、
と一律に言われてしまうのは、
ほのさんの「送迎」にまつわる、
先ほど書いた、バギー移乗にまつわる作業などがいかに大変で、
それらを含めて「送迎」なんだ、

つまり、
「ベッド to  ベッド」
でなければならない、
ということに対する理解がないのだな、と。



なかなかその介助を引き受けてくださるヘルパー事業所がないという現状は、
これまでも何度も直面してきたし、
でも、実際いま、「通院介助」をしてくださっている事業所があるのに、
それが「病院じゃないからダメ」という理由でお願いできない、
ということには、制度というものの融通のきかなさにいささか腹が立つが、
それを言ったところで「制度ですから」と言われるのだから、
それじゃあ、その「生活サポート」の事業所にあたってみるしかなく。

引き受けてもらえるかどうかのカギは、
おそらくバギーへの移乗介助になるだろうと、
ほのさんを実際にバギーへ乗せるところを見てもらって、相談したが、
まあ、結局、お断り、ということになった。

そりゃ、そうでしょうよ、と思いつつも、
実際に「生活サポート」の事業所さんいお会いしてお話を聞けば、
「送迎」と言っても、運転手さんと車が来る、という感じで、
料金的にも、定められた利用料のほかにも、
NPO運営のためか、登録料や運賃などもかかる仕組みで、
おそらく、その事業所によって形態も違うのだろうということもわかった。

それなら、運転手と車を生活サポートにお願いして、
バギー移乗にまつわる介助を、
「身体介護」でヘルパーさんをお願いするか……
なども考えてはみたが、
これから「えがお」に行こう、という日に、
そんなに細切れにいくつものサービスを入れることを考えたら、
それこそ頭の中が、ワーッとなってしまった……。




「えがお」さんも、役所にこの「送迎問題」について問い合わせてくださった。

すると、
「日中一時支援」というカテゴリーで運営する「えがお」さんは、
送迎をすると、加算がとれるという制度になっているから、

「送迎もえがおさんがなさったらいいじゃないですか」

と言われたという。

こどもの定員4名に対して、看護師2名。

もともと「日中一時支援」は、
「送迎」のための事業ではなく、
安全に楽しく子どもたちを「預かる」事業なのだ。

その「預かる」だけでも全く採算が合わないからこそ、
制度があってもこれまで手を上げる事業所がなかったことを、
役所は知っているのか、知らないのか。

加算がある、と聞いて、
それがいかほどのものかと調べてみて、驚いた。

「送迎1回 55単位」

つまり、「送り」をすれば、
1単位10円で、550円、
「お迎え」もすれば、
1日で1100円、という報酬……。

一般のタクシーよりも、安い……。

定員4名のこどもたちを順番に「えがお」さんが迎えにいってたら、
それは一体、なんのための事業……。




市では、この「日中一時支援」は、
「超重症心身障害児短期入所促進事業」の一つとして定められている。

そう、超重症心身障害児、です。

そのこどもたち、
移動するのに、どんだけ大変か……。



「超重症心身障害児促進事業」の予算が組まれて2年、
やっと、不採算でも、その必要性を感じて、
手を上げて、実際に預かりをはじめた「えがお」。

かあさんも、
ほのさんがその「初」の子であるということもあり、
この制度が、だんだんと、利用しやすく、
その、そもそもの目的、

「医療的ケアを必要とする在宅の超重症心身障害児に対する
支援の充実」

「介助する家族の負担軽減」

を果たす制度となるように、
できることを努力していきたいと思いつつ。



結局、すでに初通所を飾ったいまも、
この「送迎問題」は解決の糸口もないまま……。

いまのところ、とうさんが仕事をお休みできるときはお願いして、
全くのボランティア青年が一人、特訓済み……

そのあてが都合がつかなければ、

「行けない」

という事態であります。。

しどいっ。。




現在の自立支援法から、

「障害者総合福祉法」に変わるにあたって、
その骨格に関する総合福祉部会の提言(案)にも、
もちろんこの「送迎問題」、
あるいは「移動介護」については指摘されている。

以下。

「障害児の通学や通園のために移動介護を利用できるようにする」

「歩く、動くは、話す、聞く、見ると同様、
基本的権利であり、
自治体の裁量で行う支援には馴染まないため、
移動介護(移動支援、行動援護、同行援護)は個別給付とし……
(中略)また、車(障害者の自家用車や障害者が借用した車)を
移動の手段として認める」

「国は日中活動等支援への送迎を支援内容の一環に位置づけ、
これに係る費用は報酬上で評価する仕組みとする」

「医療的ケアを必要とする人の送迎には看護師の添乗も必要になる。
実績に応じて報酬に含まれるような制度にする必要がある」




制定に当たってこのような指摘がされている、
新法ですけど、平成25年8月の施行を目指しているそうだが、

いま、なう、
困っているこどもたち、
どーすんですかー、
と声を大に。。



通所デビューを果たして、
気が抜けた、なんて言っとる場合ではなかとー。




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by honohono1017 | 2011-09-27 11:48 | normalization
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