ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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今日の、「些細な事柄」と、大きな出会い。

今日は、久しぶりに来客があった。

打ち合わせ的な時間ではあったが、
予想外に、というか、
予想通り、というか、
とても楽しく、有意義な時間になった。

こちらが、ほのさんの暮らしや、かあさんの思い、
「いのち」についてなどを話しているつもりでも、
必ず、
相手の人の人生や、価値に触れることになるのは、
本当にかけがえのない出会いであり、
人のいのちが、関係性の中で存在しているということなんだなあ、
と、しみじみ思う。

ご自身の経験された、身近な「死」について、
「いのち」に対する思いを、
ほのさんが「ふーん、ふーん」とご機嫌な声で自己主張する傍らで、
ほぼ「はじめまして」のかあさんに対して、
真剣にお話してくださった、今日の客人、K氏。

大きな被害をもたらした震災直後で、
ニンゲンのちっぽけさや、
ほのさんのいのちひとつ、安心して守れない自分の無力さに、
打ちひしがれていたところだが、
色々な方面で、
真剣にいのちに向き合っている方がいるということは、
勇気が湧く。



K氏のご専門柄、
映画の話にもなり、
かあさんは、1本の映画を思い出すこととなった。

ドキュメンタリーというものがどういうものなのか知りたくて、
自分が唯一、印象に残っているそのドキュメンタリー映画のことを、
K氏に伝えたかったのだが、
かれこれ13年前のはなし……
俄かにタイトルを思い出せず、
K氏が変えられた後で、ググってみた。

タイトルはすぐに判明。
そういえば、チケットがとってあるはず……
と、探してみた。


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「すべての些細な事柄」(仏)監督=ニコラ・フィリベール

このチケットの写真もとても印象的だったし、
久しぶりに出してきてみると、
裏側に「98.6.29」と、日付が刻まれていた。

確か、大学の精神医学かなんかの授業で、
この映画を見ることが必修、
それでレポートを書いて単位になる、
ということだったと思う。

おおまかな内容は、こうだ。

フランスのブロワにあるラ・ボルドは、ユニークな治療法で知られる精神科クリニック。
お城のような建物が印象的で、いわゆる精神病院とはだいぶ様子が違う。
白衣を着た人もいなければ病院然とした寒々しさもない。
主役はラ・ボルドの住人たち。
映画は、毎年恒例の上演会で、ゴンブローヴィチの戯曲「オペレッタ」を
上演することになった彼らの日々を追いかけている。



誰が患者で、誰が医師で、など、
あらゆることに対する説明が何も無く、
ただただ、ラ・ボルドの住人の日々を丁寧にゆっくりと映し出しており、
緑に囲まれたお城のような建物、
広い庭に注がれる、眩しい日差し、
ひとりひとりの登場人物に流れる、
ゆっくりとした時間が、
観客であるこちら側にも流れ出してきて、
それが心地よく、当時のかあさんは、
少し居眠りしたように記憶している。

特に大きなエピソードもなく、
監督から発せられる明確なメッセージのようなものも、
何もなかった。

今日のように、しみじみと思い出すこともほとんどなかったが、
だが、こうして13年経ったいまも、
何かが心に残っていて、
いまになって、あらためて気付くことさえあった。

日常とは、それをありのまま見せられれば、
それはとても退屈なものであるだろうし、
それでも、それがありのまま映し出されれば、
そこへ登場する人物はみな、
瞬く間に「主人公」として、
地味ではあっても輝きがあった。
そして、そのラ・ボルドに流れる時間が、
こちら側にも流れ出し、
自分がどこにいるのかはっきりと区別もつかなくなっていた。
患者と思われる人の、なぜそうするのかという意図がわかりにくい行動も、
その意味について、突きとめようとは思わなかった。

生きている、ってそういうことなんだろうし、
人の人生に触れるということも、
そういうことなんだろうと、
いまは、なんとなく思う。



3.11以降、
映し出される映像の意味について、
毎日、考えてきた。

映し出されていることの意味、
映し出されていないことの意味。

それらを受け取って、
何を思って、どう行動するのか。

そんなこともあって、
今日のK氏との出会いも重なり、
1本の映画を思い出したことから、
また、いろんなことに思いを馳せた。

ともだちとお茶するよりも、
ひとりで映画館に行くことのほうが好きだった、学生時代。

チケット裏の日付を見て、
あのときの自分が、
いまの自分に、ちゃあんと繋がっていることを、
確かめた。

そして、その血は、
脈々と、ほのさんの体を流れているというわけだ。



桜も満開の、春。

勇気を持って、
新しいことに、挑戦しよう。




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by honohono1017 | 2011-04-06 21:46 | Life
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