ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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講座報告 おはなしの構想

講座報告 つづき
やっと、中身。


代々木病院から、春の連続医療講座の依頼を受けたのが、
今年1月中旬のこと。

医学部や看護学部の新入生を対象とし、
臓器移植のことだけではなく、
ひろく「いのち」について、話して欲しいとの事。

それは、ほのさんにとっても、かあさんにとっても、
とてもありがたい、貴重な機会であると、
すぐにお引き受けしたが、
医療従事者を目指す若者たちに、
何をどう伝えたらいいのか……
考える日々が続いた。

「いのちは大切なもの」ということは、誰もが認めることだろうが、
では、どうして「いのちは大切なのか」とか、
いのちが大切だと思うことを具体的に伝えるというのは、
考えれば考えるほど、とても難しいことのように思えた。

ほのさんと過ごす日々の中では、
文字通り、いのちと向き合う一瞬、一瞬の積み重ねであるから、
かけがえのないいのち、ということについては、
かあさんの中では、「確かなもの」であるが、
それは、手にとってみなさんにお見せすることもできないし、
言葉で説明しようとすると、
ひどく抽象的になってしまう……。

そんなことを考えていたら、
当日まで、1ヶ月を切ろうとしていた。



ただ、今回、いのちについて話すには、
メインは、
「死」
についてになるだろうということは、
自分でも、
なんとなく、
わかっていた。



年末に経験した、
ほのさんのおともだちの、
あまりにも突然の、旅立ち。

3月9日、サンキューの日に迎えた、
ほのさんの大切なおともだち、
かあさんの「恩人」の、息子さんの、
命日。

それは、ただ、
おともだちの「死」では、
なかった。

いまは、元気に、
かあさんの目の前で、可愛らしく、穏やかに、
触れれば、あたたかい、ほのさんの、
いずれ、必ず来る、
「死」。

あるいは、
いま、
もう、すでに、
訪れている、
ほのさんの、
「死」。

そんなことを、
頭の血管がボーチョーして偏頭痛が起きるほど、
考えていた。

考えて、いた。

そんなとき、偶然、出会った、一冊の本。

ほのさんの好きな絵本作家、
荒井良二さんが挿絵を書いている、
「レターズフロムへブン」
(レイチェル・アンダーソン著・江國香織訳)

ある日、ほのさんと訪問看護師Aさんに留守番を頼み、
デジイチを携え、愛車(チャリ)で、
近所のミュージアムショップに立ち寄ったとき、
ぱっと、荒井さんの鮮やかな絵が目に飛び込んできて、
内容も見ずに、購入したのだが。

内容は、
生まれてはじめて「死」に出会う、少女のお話。

春、大好きなおばあちゃんが亡くなって、
おばあちゃんが「死んじゃった」と、
アタマではわかるのだが、
こころでうけとめることができない、少女。

死んじゃったはずのおばあちゃんから、
生前書いた孫宛の遺書と、
孫に残した形見のことに関する弁護士からの2通の手紙が
少女のところに届く。

「死んじゃった」けど、おばあちゃんは、お手紙をくれた!と、
少女は、おばあちゃんに、手紙を書き続ける……
という、ストーリー。

最初、読んだときは、
ああ、こうやって人は、「死」というものを
受け入れられるように、なっていくんだな、
と思ったのだが。

しかし、何度も、何度も、
読み返してみると、
それは、ただ、「幼い少女」の、話ではなかった。


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それは、
かあさんの、
話でも、あった。

そして、
春、夏、秋、冬、と
4つのステキな荒井さんの挿絵が語るように、
本来、人の「死」は、
季節が移ろっていくように、
徐々に、人の心のなかで、
受け止められていくものであり、
そして、ひょっとしたら、
「死」を迎えた本人でさえ、
愛する人たちとの別れ、自分の旅立ちを、
徐々に受け止めていくのかもしれない……
と、思ったのだ。



自分で選んで、主体的に生きていると思っている人生、
時に、望まないことに出くわすこともあり、
それが、絶望的な苦しみであればあるほど、
不運を嘆いたり、自分の意志とは無関係であると思いたくなる。

でも、それが、自分の人生ならば、
必ず、繋がっていて、
フシギな力としか言いようのないものが、働いて、
流されたり、翻弄されたりしながらも、
きっと、全部を、
「自分の人生だ」と言えるのは、
人との出会いがあって、
いのちが、響きあうから。


そんな、思いを、
伝えよう、
そう思って、望んだ。



医療従事者を目指す方々だったから、
もう少し、制度の話や、
ほのさんのようなこどもをとりまく環境についても
準備していたのだが、
結局、時間がなくなってしまった……。



途中、ほのさんの在宅生活の様子は、
どうしても見てもらいたい!と、ほのさんの希望もあり、
部屋の様子や、
ほのさんを支える大切な機械たちの写真、
そして、ほのさんのお出かけ風景のDVDも見ていただいた。

ほのさんの「声」や、表情、
とうさんかあさんとのやりとりを見てもらえば、
ほのさんの生きている様子が目に飛び込んで、
かあさんが説明するまでもないことだ。




そうやって、(かあさんにとっては)またたくまに2時間が過ぎた。

かあさんにとって、
「確かなもの」、
きっと、人生にとって、
「確かなもの」が、
みなさんに、どう、
響いたのだろうか……。

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得たものは、希望。
見つめるのは、未来。


講座報告は、まだまだ続くよ。


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by honohono1017 | 2010-04-06 11:28 | News/Report
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