ほのさんのバラ色在宅生活


低酸素脳症、人工呼吸器をつけた娘とのナナコロビヤオキ的泣き笑いのバラ色在宅ライフ
by honohono1017
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「HAPPY ENDING」 ♪

ほのさんのところには、毎日色んな人が来る。

今日は、月1回の、酸素濃縮器と酸素ボンベの点検。
退院してからずっと、おんなじおじさんが来てくれている。

かあさんは、たいがい、
業者のおじさんなんかとも、
仲良しになって、色んなはなしをするのだが。

このおじさんとだけは、
いまだかつて、余分な会話を一言たりとも、
したことがない。

仕事ぶりを見ていて、
何か、ご自分の決まり、ルールのようなものにのっとって
点検をし、それには決められた順番もあり、
それが狂うことを嫌うタチ、
かあさん的分析は、こうだった。

点検の作業報告書に、
毎月の通院日を書く欄がある。

その日にちを毎回、聞かれるのだが。

退院してはじめての点検のとき、
通院日が、点検の日よりも後だった。

おじさんが、
「今月の通院日はいつでしたか?」
と聞くので、

「今月はまだで、〇日ですけど……」

と答えたかあさん。

すると、思いもよらぬ強い調子で、

「予定でもいいので、今月の最後の通院日を書きますから!」
と言うではないか。



じゃあ、「いつでしたか?」じゃあ、ねーじゃん。

だって、はじめてで、そんなこと知らんもん。

その強い調子にちと、カチンときたが
かあさんが要領を得ないことにではなく、
自分の仕事が、自分の方法で進まないことにイラッときたようにも見え。



それ以来、かあさんは、
この恐ろしく「融通のきかない」「きまじめ」なおじさんと、
一切、余分な話をすることがなかった。

今日も、いつものように、
彼のルールにのっとって、点検をはじめるおじさん。


かあさんも、ほのさんのおしゃべりに相槌をうつほかは、
黙って、自分の用事をしている。


……。


すると。

「あの、ちょっと、聞いてもいいですか?」

おじさんが、「台本」にはない一言を言うではないか。


かあさんは、てっきり酸素濃縮器のことだとばかり思って、
「はい、なんでしょうか」と。



「あのー。今、かかっているのはCDか何かですか?」


「……。」


うお~、おっさんが(ついに「おっさん」と言ってしまった……)しゃべった!

驚きのあまり、とっさに返答できなかったかあさん。


「ちょっと、なんだか気になったもので。
誰が歌っているんですか?」


お、おっさん、音楽に興味あるんかい。

「ええっと、ミーカって人なんですけど……」
と、そそくさとCDのジャケットを出してきて見せる。

「みーか?」
怪訝そうな顔をする、おじさん。

こういう相手に怪訝そうな顔をされると、
自分がおかしなことを言ってるんじゃないかという気がするのはなぜだろうか。

「MIKAです。ほら、こう書くんですよ。」

……。


かあさんは、ちょっぴりびくびくしながらも、
これを期に、このおじさんとすっかり打ち解けられるんじゃないか、
おじさんのことがもう少しわかるんじゃないか、
というかすかな期待もありつつ(わかりたいわけでもないんだが。)、
ここで、おじさんの意にそぐわないことをかあさんが言ってしまったら、
このおじさん、自分が話をふっておきながら、
またいつかのように、結構な勢いでキレルんだろうな、
とか。


ところが、おじさん、
この曲がたいそうお気に召したらしく、
「どこかで聞いたことあるような、
静かで重苦しい感じがねえ~」
などと、遠い目をしておっしゃる。


「結構、売れてますからね。
ひょっとしたら、どこかで流れていたかもしれませんね。」


そんなにお気に召しても、
かあさんがこれ以上、どうしてあげることもできず。
会話も、それで、終わり。



きっと、来月は、
何事も無かったかのように、
また、お決まりの会話だけで、そそくさと点検が終了するんだろうなあ。

う~ん、おじさん、手ごわいぜ。



そういえば、この曲。
以前も何回か、別の方に、
「いい曲ですね~」「何の曲ですか」と言われたことがあった。

なぜかね~。
人の心を捉える何かが、あるのかね~。






アルバムでは、10分21秒もある長い曲で、
この後に、第2部が続く。
好評なのは、その部分なのだが、YouTubeでも探せんかった。

雰囲気がガラッと変わって、
クラシック調の繊細なピアノとストリングスに乗せて、
悲しげな高音の少年のような声が心に響く。

ちなみに、LIFE IN CARTOON MOTION というアルバムにゃり。



かあさんにも、この曲には思い出があった。

ほのさんがお腹にいる頃、
ほのさんの体重がなかなか増えず、
長い安静入院生活を送っている時によく聞いていた。

夜9時に消灯となって、
暗くなった静かな病室で、
ほのちゃん、ほのちゃん、と言ってお腹をさすりながら、
イヤホンから流れてくるMIKAの歌声を
2人で聴いた。

タイトルは HAPPY ENDING である。


そんな思い出の曲に、今日、
新たに、おじさんとの思い出が加わった。

それも、アリだ。

だって、ほのさんとかあさんは、いま、
こうしていろんな人に支えられ、
たくさんの人とのかかわりの中で、
生きてるんだもん。



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by honohono1017 | 2010-01-20 13:33 | Life
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